インテル® Agilex™ ハード・プロセッサー・システムのテクニカル・リファレンス・マニュアル

ID 683567
日付 1/19/2023
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ドキュメント目次

3.5.3.1. トランスレーション・ルックアサイド・バッファー

Cortex® -A53 MPCore™ の各CPUには、マイクロ・トランスレーション・ルックアサイド・バッファー (TLB) およびメイン・トランスレーション・ルックアサイド・バッファーが含まれています。
表 32.   Cortex® -A53 MPCore™ の各CPUにあるMMUの機能

TLBタイプ

メモリータイプ

エントリー数

アソシアティブ方式

マイクロTLB

命令

10

フル・アソシアティブ

マイクロTLB

データ

10

フル・アソシアティブ

メインTLB

命令およびデータ

512

4ウェイ・セット・アソシアティブ

また、各CPUには次のものが含まれています。
  • ステージ1の変換結果を保持する4ウェイ・セット・アソシアティブ、64エントリーのウォークキャッシュ。このウォークキャッシュは、セキュア状態および非セキュア状態からフェッチされたエントリーを保持します。
  • 4ウェイ・セット・アソシアティブ、64エントリーの中間物理アドレス (IPA) キャッシュ。このキャッシュは、中間物理アドレスと物理アドレス間のマップポイントを保持します。非セキュアの例外レベル1 (EL1) および例外レベル0 (EL0) のステージ2の変換でのみこのキャッシュを使用します。
TLBエントリーにはグローバルな識別子とアプリケーション固有の識別子が含まれており、コンテキスト・スイッチによるTLBのフラッシュを防ぎます。このアーキテクチャーは仮想マシン識別子 (VMID) もサポートしており、ハイパーバイザーによる仮想マシン切り替え時におけるTLBのフラッシュを防ぎます。

マイクロTLBは、変換テーブル情報のキャッシュにおける最初のレベルです。統一メインTLBは、マイクロTLBからのミスを処理します。

メインTLBでメンテナンス操作を実行すると、命令とデータのマイクロTLBはどちらもフラッシュされます。