インテル® Agilex™ ハード・プロセッサー・システムのテクニカル・リファレンス・マニュアル

ID 683567
日付 1/19/2023
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ドキュメント目次

13.1. 機能の説明

リセット・マネージャーは、次の機能を実行します。
  • SDMおよびソフトウェアからのリセット要求を受け入れます。
  • HPS内のモジュールおよびFPGAファブリックへのリセット信号を生成します。次の動作により、リセット信号が生成されます。
    • ソフトウェアを使用して、モジュール・リセット・コントロール・レジスター (MPUMODRSTPER0MODRSTPER1MODRSTBRGMODRSTCOLDMODRST、またはDBGMODRST) に書き込みを行う
    • HPS_COLD_nRESET信号のアサートにより、リセット・コントローラーおよびs2f_cold_rst信号をトリガーする
  • リセットのハンドシェイク信号を提供し、システムのリセット動作をサポートします
図 34. リセット・マネージャーのブロック図
複数のリセット要求を同時にリセット・マネージャーに駆動することができます。優先度の高いリセット要求は、優先度の低い要求が確定していない場合、つまりリセットの肯定応答プロセスが未完了の場合に、優先度の低い要求よりも先に処理されます。優先度の低い要求が確定している場合は、優先度の高い要求は、優先度の低いリセットが完了するまで遅延します。同じドメイン内のリセット要求に優先順位の違いはありません。
表 102.  リセットの優先順位
進行中のリセット 開始する新しいリセット リセット・マネージャーが行う動作
コールドリセット コールドリセット リセット・マネージャーは、すべてのコールドリセット要求が解除されるまで、モジュールリセット出力すべてのリセット期間を延長します。リセット・マネージャーが他のモジュールをリセット状態から解放している際にコールドリセット要求が発行されると、リセット・マネージャーはそれらのモジュールをリセット状態に戻します。
ウォームリセット ウォッチドッグ・リセット ウォームリセットが確定していない場合は、次の動作を行います。
  • ウォッチドッグ・リセットを実行します。
  • ウォッチドッグ・リセットのアサートとデアサートを完了します。
ウォームリセットが確定している場合は、ウォッチドッグ・リセットをキューに入れ、次の動作を行います。
  • ウォームリセットを実行します。
  • その後、保留中のウォッチドッグ・リセットを完了します。
ウォームリセット コールドリセット ウォームリセットが確定していない場合は、次の動作を行います。
  • コールドリセットを実行します。
  • コールドリセットのアサートとデアサートを完了します。
ウォームリセットが確定している場合は、コールドリセットをキューに入れ、次の動作を行います。
  • ウォームリセットを実行します。
  • その後、保留中のコールドリセットを完了します。
ウォームリセット ソフトウェアによって開始されるその他のリセット ウォームリセットが確定しているかいないかにかかわらず、ウォームリセットを継続します。
ウォッチドッグ・リセット コールドリセット ウォッチドッグ・リセットが確定していない場合は、次の動作を行います。
  • コールドリセットを実行します。
  • コールドリセットのアサートとデアサートを完了します。
ウォッチドッグ・リセットが確定している場合は、コールドリセットをキューに入れ、次の動作を行います。
  • ウォッチドッグ・リセットを実行します。
  • その後、保留中のコールドリセットを完了します。
ウォッチドッグ・リセット ウォームリセット ウォッチドッグ・リセットを継続します。
ソフトウェアによって開始されたCPUウォームリセット ウォームリセット ソフトウェアによって開始されたリセットをまず完了させ、その後ウォームリセットを実行します。
ソフトウェアによって開始されたPORリセットまたはL2リセット ウォームリセット ソフトウェアによって開始されたリセットをまず完了させ、その後ウォームリセットを実行します。
ソフトウェアによって開始されたCPUウォームリセット ウォッチドッグ・リセット ソフトウェアによって開始されたリセットを停止し、ウォッチドッグ・リセットを実行します。
ソフトウェアによって開始されたPORリセット ウォッチドッグ・リセット ソフトウェアによって開始されたリセットを停止し、ウォッチドッグ・リセットを実行します。
ソフトウェアによって開始されたCPUウォームリセット コールドリセット ソフトウェアによって開始されたリセットを停止し、コールドリセットを実行します。
ソフトウェアによって開始されたL2リセット コールドリセット ソフトウェアによって開始されたリセットを停止し、コールドリセットを実行します。

リセット・マネージャーには、リセットを引き起こしたリセットソースを示すstatレジスターが含まれています。コールドリセットが完了すると、リセット・マネージャーは、コールドリセットのソースを示すビットを除くすべてのビットをクリアします。複数のコールドリセット要求が重複している場合は、要求を最後にデアサートしたソースに対応するビットが設定されます。

ウォームリセットが完了すると、ウォームリセットのソースを示すビットが1に設定されます。ウォームリセットでは、statレジスターのビットがクリアされません。そのため、リセットソースを特定後にそれらのビットをクリアすることが推奨されます。ビットは、それらのビットに1を書き込むことにより手動でクリアすることができます。