インテル® Agilex™ ハード・プロセッサー・システムのテクニカル・リファレンス・マニュアル

ID 683567
日付 1/19/2023
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ドキュメント目次

17.6.5.2.3. エンドツーエンドのトランスペアレント・クロック

エンドツーエンドのトランスペアレント・クロックは、スレーブクロックとマスタークロック間のエンドツーエンドの遅延測定メカニズムをサポートします。エンドツーエンドのトランスペアレント・クロックは、一般的なブリッジ、ルーター、リピーターのようにすべてのメッセージを転送します。PTPパケットの滞留時間は、PTPパケットが入力ポートから出力ポートまでに必要とした時間です。

エンドツーエンドのトランスペアレント・クロック内のSYNCパケットの滞留時間は、関連付けられているFollow_Up PTPパケットが送信される前に、その訂正フィールドで更新されます。同様に、エンドツーエンドのトランスペアレント・クロック内のDelay_Reqパケットの滞留時間は、関連付けられているDelay_Resp PTPパケットが送信される前に、その訂正フィールドで更新されます。そのため、スナップショットは、PTPメッセージのSYNCまたはDelay_reqの場合にのみ、入力ポートと出力ポートの両方で取得する必要があります。スナップショットは、Timestamp Control (gmacgrp_timestamp_control)レジスターのスナップショット選択ビット (SNAPTYPSEL) をb'10に設定することで取得することができます。

snaptypselビットは、Timestamp Controlレジスターのビット15とビット14とともに、スナップショットを取得する必要があるPTPパケットタイプのセットを決定します。次の表に、エンコードを示します。

表 185.  タイムスタンプ・スナップショットとレジスタービットの依存関係 この表で、Xは「Don't Care」として定義されます。
snaptypsel (ビット[17:16]) tsmstrena (ビット15) tsevntena (ビット14) PTPメッセージ
0x0 X 0 SYNC、Follow_Up、Delay_Req、Delay_Resp
0x0 0 1 SYNC
0x0 1 1 Delay_Req
0x1 X 0 SYNC、Follow_Up、Delay_Req、Delay_Resp、Pdelay_Req、Pdelay_Resp、 Pdelay_Resp_Follow_Up
0x1 0 1 SYNC、Pdelay_Req、Pdelay_Resp
0x1 1 1 Delay_Req、Pdelay_Req、Pdelay_Resp
0x2 X X SYNC、Delay_Req
0x3 X X Pdelay_Req、Pdelay_Resp