1. インテル® Agilex™ ハード・プロセッサー・システムのテクニカル・リファレンス・マニュアル改訂履歴
2. ハード・プロセッサー・システムの概要
3. Cortex-A53 MPCoreプロセッサー
4. キャッシュ・コヒーレンシー・ユニット
5. システムメモリー管理ユニット
6. システム・インターコネクト
7. ブリッジ
8. DMAコントローラー
9. オンチップRAM
10. ECC (エラー検出訂正) コントローラー
11. クロック・マネージャー
12. システム・マネージャー
13. リセット・マネージャー
14. ハード・プロセッサー・システムのI/Oピンの多重化
15. NANDフラッシュ・コントローラー
16. SD/MMCコントローラー
17. イーサネット・メディア・アクセス・コントローラー
18. USB 2.0 OTGコントローラー
19. SPIコントローラー
20. I2Cコントローラー
21. UARTコントローラー
22. 汎用I/Oインターフェイス
23. タイマー
24. ウォッチドッグ・タイマー
25. CoreSightのデバッグとトレース
A. ブートとコンフィグレーション
B. HPSを介したセキュア・デバイス・マネージャーQuad SPIフラッシュ・コントローラーへのアクセス
3.5.1. 例外レベル
3.5.2. 仮想化
3.5.3. メモリー管理ユニット
3.5.4. レベル1キャッシュ
3.5.5. レベル2メモリーシステム
3.5.6. スヌープ制御ユニット
3.5.7. 暗号化による拡張
3.5.8. NEONマルチメディア・プロセッシング・エンジン
3.5.9. 浮動小数点演算装置
3.5.10. ACEバス・インターフェイス
3.5.11. アボート処理
3.5.12. キャッシュ保護
3.5.13. 汎用割り込みコントローラー
3.5.14. 汎用タイマー
3.5.15. デバッグモジュール
3.5.16. キャッシュ・コヒーレンシー・ユニット
3.5.17. クロックソース
25.4.1. デバッグ・アクセス・ポート
25.4.2. CoreSight SoC-400タイムスタンプ・ジェネレーター
25.4.3. システム・トレース・マクロセル
25.4.4. トレースファネル
25.4.5. CoreSightのトレース・メモリー・コントローラー
25.4.6. AMBAトレース・バス・レプリケーター
25.4.7. トレース・ポート・インターフェイス・ユニット
25.4.8. NoCトレースポート
25.4.9. エンベデッド・クロス・トリガー・システム
25.4.10. エンベデッド・トレース・マクロセル
25.4.11. HPSのデバッグAPBインターフェイス
25.4.12. FPGAインターフェイス
25.4.13. デバッグクロック
25.4.14. デバッグのリセット
6.1.2.1.1. ファイアウォールの説明
TrustZoneは、スレーブ・データパスに実装されているファイアウォールによって適用されます。リセット後、システム・インターコネクト上のスレーブはすべてセキュアな状態になります。この機能は、ブートセキュアと呼ばれます。
スレーブのセキュリティー状態を変更するには、適切なSCRへの安全な書き込みが必要です。
ファイアウォールは、トランザクションのセキュアビットをスレーブのセキュア状態と照合します。ファイアウォールを通過するトランザクションは、正常にスレーブに進みます。ファイアウォールを通過しなかったトランザクションでは、データが0に設定されたエラー応答がもたらされます。ファイアウォールを通過しなかったトランザクションがスレーブ・インターフェイスに渡されることはありません。
システム・インターコネクトに実装されているSCRは、各スレーブのセキュリティー状態を制御します。SCRはシステム・インターコネクト上の内部ターゲットであり、サービス・ネットワークを介してアクセスされます。スレーブのセキュリティー状態は、マスターごとにコンフィグレーションすることができます。つまり、各スレーブに関連付けられているSCRには、複数のセキュア状態ビットが含まれます (アクセスが許可される各マスターに1つずつ)。
ファイアウォールは次の順序で機能します。
- トランザクションの目的のスレーブに基づき、スレーブのSCR全体をフェッチします。
- トランザクション送信元のマスターに基づき、SCRのマスターに固有のセキュアビットを読み取ります。
- セキュアビットをトランザクションのセキュア属性と比較し、トランザクションがファイアウォールを通過可能かを判断します。
次の表は、スレーブのセキュア状態とトランザクションのセキュリティー・ビットを使用して、トランザクションの通過可否を判断する方法を示しています。
| トランザクションのセキュリティー・ビット | スレーブのセキュリティー状態 (SCR) | 結果 |
|---|---|---|
| 0 - 非セキュア | 0 - セキュア | 不合格 |
| 1 - セキュア | 0 - セキュア | 通過: トランザクションはターゲットに送信されます |
| 0 - 非セキュア | 1 - 非セキュア | 通過: トランザクションはターゲットに送信されます |
| 1 - セキュア | 1 - 非セキュア | 通過: トランザクションはターゲットに送信されます |