インテル® Agilex™ ハード・プロセッサー・システムのテクニカル・リファレンス・マニュアル

ID 683567
日付 1/19/2023
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ドキュメント目次

10.4.5.3. シングルビット・エラーのルックアップ・テーブル

各メモリーポートのECCコントローラーにはルックアップ・テーブル (LUT) があり、発生したシングルビット・エラーすべての一意のメモリーアドレスを記録します。同じメモリーアドレスで繰り返されるエラーは保存されません。LUTはシングルビット・エラーを記録しますが、ダブルビット・エラーの記録は行いません。

LUTの各エントリーの最上位ビット (MSB) は有効ビットです。シングルビット・エラーが発生してLUTに記録されると、有効ビットが設定されます。単一のLUTエントリーの残りのビットには、データエラーのメモリーアドレスが含まれます。メモリーアドレスがLUTから読み出されると、ソフトウェアでそのエントリーの有効ビットに1を書き込むことで、エントリーをクリアすることができます。LUTエントリーがすべて使用されており、有効ビットがクリアされない場合は、次のシングルビット・エラーでオーバーフローが発生します。LUTのオーバーフロー発生時に、割り込みを生成することができます。割り込みの詳細に関しては、「ECCコントローラーの割り込み」のセクションを参照してください。

次の表に、HPS内のECCで保護されている各メモリーのLUT深度を示します。
表 90.  HPSにおけるECCメモリーのLUT深度

ペリフェラル

LUT深度 (エントリー)

オンチップRAM

16

USB

4

SD/MMC

4 x 2 17

イーサネットMAC (Rx FIFO)

4

イーサネットMAC (Tx FIFO)

4

DMA

4

NAND (ECCバッファー)

4

NAND (書き込みFIFO)

4

NAND (読み出しFIFO)

4

LUTのエントリーは、ECCコントローラーのレジスターマップにあります。ソフトウェアでLUTのエラーアドレスを読み出し、有効ビットをクリアすることができます。詳細は、ECCコントローラーのアドレスマップとレジスターの説明のセクションを参照してください。

17 SD/MMCペリフェラルのECCコントローラーには2つのLUTがあり、深さは4エントリーです。SD/MMCコントローラーに使用されるメモリーは真のデュアルポート・タイプであり、両方のポートで読み出し動作を行うことができます。どちらのポートの読み出しにおいてもシングルビット・エラーをトリガーすることができるため、それぞれのポートにLUTが必要になります。