インテル® Agilex™ ハード・プロセッサー・システムのテクニカル・リファレンス・マニュアル

ID 683567
日付 1/19/2023
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ドキュメント目次

3.5.6.1. 実装の詳細

プロセッサーがコヒーレント・メモリー位置に書き込む際に、SCUは関連するデータが一貫している (更新、タグ付け、または無効化されている) ことを保証します。同様に、SCUはコヒーレント・メモリー位置からの読み出し操作を監視します。要求されているデータがすでに他のプロセッサーのL1キャッシュに格納されている場合、データは要求元のプロセッサーに直接返されます。データがL1キャッシュにない場合は、SCUはL2キャッシュに読み出しを発行します。データがL2キャッシュメモリーにない場合に、読み出しはメインメモリーにはじめて転送されます。最終的な目的は、メモリーの全体的なパフォーマンスを最大限に引き上げ、電力消費を最小限に抑えることです。

SCUは、プロセッサーに属するL1データキャッシュ間において、双方向の一貫性を維持します。プロセッサーの1つがキャッシュ可能な書き込みを実行する際に、他のL1キャッシュで同じ位置がキャッシュされている場合、SCUはそれを更新します。

非コヒーレント・データは、標準の読み出しまたは書き込み動作として処理されます。

複数のCPUが同時にL2キャッシュにアクセスを試みた場合、SCUはそれらの調停を行います。