インテル® Agilex™ ハード・プロセッサー・システムのテクニカル・リファレンス・マニュアル

ID 683567
日付 1/19/2023
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ドキュメント目次

6.1.5.2. パケットのトレース、プロファイル、統計、アラーム、エラーログ

パケットプローブは、プローブに接続されているリンクを通過するパケットのトレースと統計収集を行います。

トレースは、1つのフィルターまたは複数のフィルターを組み合わせて微調整することができます。フィルター条件に一致するパケットはオブザーバーに送信されます (ATBバスに転送されます)。パケットがフィルター条件に一致した際に、トレースアラームを引き起こすことも可能です。Trace Alarmは、ソフトウェアで読み出し可能なシステム・インターコネクト上のレジスターです。

統計の収集は、カウンターを設定し、リンクを通過する特定の条件に一致しているパケット数を追跡することで行われます。統計カウントが特定のレベルに達した際のアラームを設定することもできます。

次の表は、それぞれのパケットプローブのコンフィグレーション内容を示しています。

表 58.  プローブのコンフィグレーション
プローブ nFilter 有効なバイトにおけるフィルター ペイロードのトレース nStatisticsカウンター wStatisticsカウンター 統計カウンターアラーム クロストリガー
CCU 2 FALSE FALSE 4 16 TRUE CoreSight
HPS2FPGA 2 FALSE FALSE 4 16 TRUE CoreSight
EMAC 2 FALSE FALSE 4 16 TRUE CoreSight

パケットのフィルタリング

フィルターを設定し、観測ネットワークでトレースされるパケットの処理方法を制御することができます。

フィルターでは、次のタスクを実行することができます。

  • 観測ネットワークでCoreSightにルーティングするパケットを選択
  • パケットが指定されている条件を満たした際にトレースアラームをトリガー

統計の収集

パケットの統計を収集するには、パケット条件を指定し、その条件を満たすパケットに対するカウンターを設定します。観測ネットワークでは、指定したレベルにカウンターが達した際にアラームをトリガーするように設定することができます。

EMACトランザクションのプロファイル

トランザクション・プローブは、イーサネットMACで使用することができます。トランザクション・プローブを使用し、EMACにおけるトランザクションのレイテンシー、または保留になっているパケット数を測定することができます。データはヒストグラムとして収集されます。

EMAC0のトランザクション・プローブは、次の表のようにコンフィグレーションされています。

表 59.  EMAC0のトランザクション・プローブのコンフィグレーション
パラメーター
カウンターの幅 10ビット
利用可能な遅延しきい値 64、128、256、512
利用可能な保留トランザクション数のしきい値 2、4、8
コンパレーターの数 3

トランザクション・レイテンシーのプロファイル

レイテンシー・モード (遅延モードとも呼ばれます) では、4つの遅延しきい値の値のいずれかを各コンパレーターに選択することができます。しきい値の値は、要求が発行されてから応答が返されるまでにトランザクションで消費されるクロックサイクル数を表します。

保留されているEMACトランザクションのプロファイル

保留トランザクション・モードでは、トランザクション数の3つのしきい値の値を各コンパレーターで利用することができます。しきい値の値は、EMACで保留されている要求の数を表します。

パケットアラーム

ハードウェアをコンフィグレーションし、パケットアラーム発生時にソフトウェア割り込みをトリガーすることができます。

次のタイプのアラームが利用可能です。

  • トレースアラーム - トレースアラームは、システム・インターコネクト・レジスターを介して確認することができます。
  • 統計アラーム

エラーログ

エラープローブは、イニシエーター、ターゲット、およびファイアウォールのエラーを記録します。