外部メモリー・インターフェイス・インテル® Stratix® 10 FPGA IPユーザーガイド

ID 683741
日付 9/30/2019
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ドキュメント目次

9.4.3. QDR-IVのレイアウト・ガイドライン

QDR-IVインターフェイスでは、次のレイアウト・ガイドラインに従います。
パラメーター ガイドライン
一般的な配線
  • 同じネットグループの信号を同じインピーダンス特性を持つ異なる層に配線する必要がある場合、ワーストケースのPCBトレース許容値をシミュレーションし、実際の伝播遅延の差を確認する必要があります。層間のトレースにおける一般的な遅延の変動は約15 ps/インチです。
  • 150 psを超えるT分岐を避けます。
  • 特定のDQグループ内の信号はすべて最大スキュー±10 psで一致させ、同じ層に配線します。
クロック配線
  • クロックは内側の層に配線し、外側の層の配線長は150 ps未満にします。
  • クロック信号はほかのネットから10ミル (0.254ミリ) の間隔を維持する必要があります。
  • クロックは、クロックペア間において±5 psで長さを一致させる必要があります。
  • 差動クロックは、PおよびNの信号間において±2 psで長さを一致させる必要があります。
  • 異なるクロックペア間の間隔は、少なくとも差動ペアのトレース間の間隔の3倍にする必要があります。
アドレスおよびコマンドの配線
  • クロストークを最小限に抑えるには、アドレス、バンクアドレス、コマンド信号をデータ信号とは異なる層に配線します。
  • 差動クロック信号は、アドレス信号の近くに配線しないでください。
  • アドレス/コマンド信号グループでは、QDR-IVコンポーネントのピンからスタブ終端抵抗 (VTT) の距離を50 ps未満に維持します。
  • mem_ck (CK/CK#) クロックを配線し、アドレス/コマンド信号グループのトレース伝播遅延のターゲットとして設定します。CK/CK#クロックは、両方のポートですべてのDK/DK#クロックに±50 ps以内で一致させます。
  • アドレス/制御信号グループは、mem_ck (CK/CK#) クロックと同じ層に、mem_ck (CK/CK#) トレースに対して±20 psのスキュー内で配線することが理想的です。
データ信号
  • ポートBのみ: QKBQKB#信号の極性を、FPGAの差動バッファー入力に対してスワップします。FPGAの差動入力バッファーのプラス脚をQDR-IVのQKB# (マイナス) ピンに接続し、逆も同様に行います。IPの最上位にあるポート名は、すでにこのスワップを反映していることに注意してください。すなわち、mem_qkbはマイナスのバッファー脚に割り当てられ、mem_qkb_nはプラスのバッファー脚に割り当てられています。
  • 各ポート: DQグループに関連付けられているDK/DK#書き込みクロックとQK/QK#読み出しクロックを同じPCB層に配線します。これらのクロックペアは±5 ps以内で一致させます。
  • 各ポート: DK/DK#またはQK/QK#クロックを、関連付けられているデータ信号 (DQ) のトレース伝播遅延のターゲットとして設定します。
  • 各ポート: DQグループのデータ (DQ) 信号は、関連するQK/QK#およびDK/DK#クロックと同じ層に、ターゲットにするクロックの±10 psスキュー内で配線することが理想的です。
最大トレース長
  • FPGAからQDR-IVコンポーネントへのすべての信号の最大トレース長を600 psに維持します。
間隔に関するガイドライン
  • 2つの信号層を隣接させて配線しないでください。メモリー・インターフェイスに関連する信号が、適切なGNDまたは電源層の間で配線されていることをかならず確認します。
  • データトレースおよびデータ・ストローブ・トレースの場合、最低3Hの間隔をこれらのトレースのエッジ間に維持します (エアギャップ)。このHは、その特定のトレースの最も近いリターンパスまでの垂直距離です。
  • アドレス/コマンド/制御トレースの場合、最低3Hの間隔をこれらのトレースのエッジ間に維持します (エアギャップ)。このHは、その特定のトレースの最も近いリターンパスまでの垂直距離です。
  • クロック (mem_CK) トレースの場合、最低5Hの間隔を2つのクロックペア間、またはクロックペアとほかのメモリー・インターフェイス・トレース間に維持します。このHは、その特定のトレースの最も近いリターンパスまでの垂直距離です。

トレース一致に関するガイダンス

前出のガイドラインに基づき、次のレイアウト手法に従うことが推奨されます。

  1. ポートBのみ: QKBQKB#信号の極性を、FPGAの差動バッファー入力の極性に対してスワップします。FPGAの差動入力バッファーのプラス脚をQDR-IVのQKB# (マイナス) ピンに接続し、逆も同様に行います。IPの最上位にあるポート名は、すでにこのスワップを反映していることに注意してください。すなわち、mem_qkbはマイナスのバッファー脚に割り当てられ、mem_qkb_nはプラスのバッファー脚に割り当てられています。
  2. 各ポート: DK/DK#またはQK/QK#クロックを、関連付けられているデータ信号 (DQ) のトレース伝播遅延のターゲットとして設定します。
  3. 各ポート: DQグループのデータ (DQ) 信号は、関連付けられているQK/QK#およびDK/DK#クロックと同じ層に、ターゲットにするクロックの±10 psスキュー以内で配線することが理想的です。
  4. mem_ck (CK/CK#) クロックを配線し、アドレス/コマンド信号グループのトレース伝播遅延のターゲットとして設定します。CK/CK#クロックは、両方のポートですべてのDK/DK#クロックに±50 ps以内で一致させます。
  5. アドレス/制御信号グループは、mem_ck (CK/CK#) クロックと同じ層に、mem_ck (CK/CK#) トレースに対して±10 psのスキュー内で配線することが理想的です。