外部メモリー・インターフェイス・インテル® Stratix® 10 FPGA IPユーザーガイド

ID 683741
日付 9/30/2019
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ドキュメント目次

12.1. インターフェイス規格

特定のインターフェイス規格の仕様に準拠することは、コントローラーの効率に影響します。

メモリーデバイスをメモリー・コントローラーに接続する際は、タイミング仕様に従い、次のバンク管理操作を実行する必要があります。

  • アクティブ化

    SDRAMデバイス内のバンクに読み出し (RD) または書き込み (WR) コマンドを発行する前に、アクティブ化 (ACT) コマンドを使用してそのバンクの行を開く必要があります。行を開いた後に、tRCDの仕様に基づき読み出しまたは書き込みコマンドをその行に発行することができます。閉じた行への読み出しまたは書き込みは、コントローラーがまずその行をアクティブにし、tRCD時間まで待機して読み出しまたは書き込みを実行する必要があるため、効率に悪影響を及ぼします。

  • プリチャージ

    同じバンクの別の行を開くには、プリチャージ・コマンドを発行する必要があります。プリチャージ・コマンドは、特定のバンクの開いている行またはすべてのバンクの開いている行を非アクティブにします。行の切り替えは、開いている行を最初にプリチャージしてから次の行をアクティブにし、tRCD時間待機してその行に読み出しまたは書き込み動作を実行する必要があるため、効率に悪影響を及ぼします。

  • デバイスのCASレイテンシー

    CASレイテンシーが高いほど、個々のアクセスの効率は低下します。メモリーデバイスにはそれぞれ、実際の動作周波数に関係なく約12 nsから20 nsの読み出しレイテンシーがあります。動作周波数が高いほど、CASレイテンシーのサイクル数は長くなります。

  • リフレッシュ

    リフレッシュはサイクルで考えると、プリチャージ・コマンドと自動リフレッシュの待機期間で構成されます。メモリーのデータシートに基づき、これらのコンポーネントには次の値が必要です。

    • tRP = 15 ns。1200 MHzの動作の場合18クロックサイクル (1200 MHzで0.833 ns周期)
    • tRFC = 260 ns。1200 MHzの動作の場合313クロックサイクル

    この計算に基づくと、リフレッシュは読み出しまたは書き込み動作を18クロックサイクル停止します。したがって、1200 MHzでは総効率の3.53% (331 x 0.833 ns/7.8 us) を失います。