外部メモリー・インターフェイス・インテル® Stratix® 10 FPGA IPユーザーガイド

ID 683741
日付 9/30/2019
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ドキュメント目次

3.1. インテル® Stratix® 10 EMIFのアーキテクチャー: 概要

インテル® Stratix® 10 EMIFのアーキテクチャーには、台頭する高速メモリー・プロトコルの要件を満たすと同時に、コアロジック領域および電力消費を最小限に抑えるように設計された新しいハードウェアの機能が多く含まれています。

以下は、 インテル® Stratix® 10 EMIFアーキテクチャーの主要なハードウェア機能です。

ハード・シーケンサー

シーケンサーはハードNios IIプロセッサーを採用しており、幅広いプロトコルのメモリー・キャリブレーションを実行できます。シーケンサーは、同じ、または異なるプロトコルの複数のメモリー・インターフェイスで共有できます。

注: キャリブレーションの完了後は、ハードNios IIプロセッサーをユーザー・アプリケーションに使用することはできません。

ハードPHY

インテル® Stratix® 10デバイスのPHY回路はシリコンで強化されているため、タイミング・クロージャーを達成し、消費電力を最小限に抑えるという課題が単純になります。

ハード・メモリー・コントローラー

ハード・メモリー・コントローラーはレイテンシーを低減し、外部メモリー・インターフェイスでのコアロジックの消費を最小限に抑えます。ハード・メモリー・コントローラーは、DDR3およびDDR4のメモリー・プロトコルをサポートします。

PHY-Onlyモード

ハード・コントローラー (DDR3、DDR4、およびRLDRAM 3) を使用するプロトコルは、PHYのみのオプションを提供します。これはPHYとシーケンサーのみを生成し、コントローラーを生成しません。このPHY-Onlyモードは、独自のカスタム・ソフト・コントローラーを統合するメカニズムを提供します。

高速PHYクロックツリー

専用高速PHYクロック・ネットワークは、 インテル® Stratix® 10 EMIF IPのI/Oバッファーのクロックを提供します。PHYクロックツリーのジッターおよびデューティー・サイクルの歪みは少なく、データの有効ウィンドウを最大化します。

自動クロック位相アライメント

自動クロック位相アライメント回路は、コア・クロック・ネットワークのクロック位相を動的に調整し、PHYクロック・ネットワークのクロック位相に一致させます。クロック位相アライメント回路は、FPGAコアとペリフェラル間における転送のタイミング・クロージャーを複雑にする可能性があるクロックスキューを最小限に抑えます。

リソースの共有

インテル® Stratix® 10のアーキテクチャーは、メモリー・インターフェイス間のリソースの共有を簡素化します。OCTキャリブレーション・ブロック、 PLLリファレンス・クロック・ピンおよびコアクロックなどのリソースを共有することができます。I/Oサブシステム・マネージャー (I/O SSM) のハードNiosプロセッサーは、列内のすべてのインターフェイスで共有する必要があります。