外部メモリー・インターフェイス・インテル® Stratix® 10 FPGA IPユーザーガイド

ID 683741
日付 9/30/2019
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ドキュメント目次

7.1.5. インテルStratix 10 EMIF IPにおけるDDR4のパラメーター: Mem Timing

これらのパラメーターは、メモリーデバイスのSpeed Binに関連するデータシートの表から読み取る必要があります (インターフェイスが動作している周波数とは限りません)。
表 225.  グループ: Mem Timing / Parameters dependent on Speed Bin
表示名 説明
Speed bin 使用されるメモリーデバイスのスピードグレードです。このパラメーターは、メモリーデバイスの動作に指定されている最大レートを指します。 (識別子: MEM_DDR4_SPEEDBIN_ENUM)
tIS (base) tIS (base) は、CKの立ち上がりエッジに対するアドレス/コマンド/制御 (A) バスのセットアップ時間を指します。 (識別子: MEM_DDR4_TIS_PS)
tIS (base) AC level tIS (base) AC levelは、セットアップ・マージンのウィンドウにおいてアドレス/コマンド信号が交差し、それよりも上で維持されなければならない電圧レベルを指します。この信号は、セットアップ時間全体においてこの電圧レベルよりも上で維持されている場合 (ロジック1の場合)、またはこの電圧レベルよりも下で維持されている場合 (ロジック0の場合) にのみ安定しているとみなされます。 (識別子: MEM_DDR4_TIS_AC_MV)
tIH (base) tIH (base) は、CKの立ち上がりエッジ後のアドレス/コマンド (A) バスのホールド時間を指します。ユーザーがデザインに選択したACレベルに応じてホールドマージンは変化します (これは、ユーザーが「tIH (base) AC level」を選択すると自動的に変化し決定します)。 (識別子: MEM_DDR4_TIH_PS)
tIH (base) DC level tIH (base) DC levelは、ホールドウィンドウにおいてアドレス/コマンド信号が交差してはならない電圧レベルです。この信号は、ホールド時間全体においてこの電圧レベルよりも上で維持されている場合 (ロジック1の場合)、またはこの電圧レベルよりも下で維持されている場合 (ロジック0の場合) にのみ安定しているとみなされます。 (識別子: MEM_DDR4_TIH_DC_MV)
TdiVW_total TdiVW_totalは、レシーバー (メモリーデバイスまたはDIMM) に必要なDQのアイ開口部の最小水平幅を示します。これはUIで測定されます (1UI =メモリークロック周期の半分)。 (識別子: MEM_DDR4_TDIVW_TOTAL_UI)
VdiVW_total VdiVW_totalは、Rxマスク電圧であり、レシーバー (メモリーデバイスまたはDIMM) に必要なDQのアイ開口部の最小垂直幅を示します。これはmVで測定されます。 (識別子: MEM_DDR4_VDIVW_TOTAL)
tDQSQ tDQSQは、読み出しに関連するDQピンの最新の有効な遷移を表します。tDQSQは、DQS、DQS#とDQのスキューを指しています。これは、DQSおよびDQS#が交差してから、そのDQSストローブに関連付けられているDQグループの最も遅いDQピンの最後の有効な遷移までの時間の長さです。 (識別子: MEM_DDR4_TDQSQ_UI)
tQH tQHは、DQS、DQS#に対するDQの出力ホールド時間を指定します。これは、DQSおよびDQS#が交差してから、そのDQSストローブに関連付けられているDQグループの最も早いDQピンの最初の無効な遷移までの時間の長さです。 (識別子: MEM_DDR4_TQH_UI)
tDVWp ピンごとの各デバイスのデータ有効ウィンドウです。 (識別子: MEM_DDR4_TDVWP_UI)
tDQSCK tDQSCKは、メモリークロック (CK) と読み出しに使用される入力データストローブ (DQS) 間のスキューを表します。これは、立ち上がりCKエッジに対する立ち上がりデータ・ストローブ・エッジ (DQS、DQS#) までの時間です。 (識別子: MEM_DDR4_TDQSCK_PS)
tDQSS tDQSSは、メモリークロック (CK) と書き込みに使用される出力データストローブ間のスキューを表します。これは、立ち上がりCKエッジに対する立ち上がりデータ・ストローブ・エッジ (DQS、DQS#) までの時間です。 (識別子: MEM_DDR4_TDQSS_CYC)
tQSH tQSHは差動のHighのパルス幅を指し、tCKのパーセンテージとして測定されます。これは、読み出しに対してDQSがHighの時間です。 (識別子: MEM_DDR4_TQSH_CYC)
tDSH tDSHは、書き込みDQSのホールド時間を指定します。これは、立ち上がりCKエッジとDQSの立ち下がりエッジ間の時間差であり、tCKのパーセンテージとして測定されます。 (識別子: MEM_DDR4_TDSH_CYC)
tDSS tDSSは、DQSの立ち下がりエッジから次のCK遷移の立ち上がりエッジまでの時間を表します。 (識別子: MEM_DDR4_TDSS_CYC)
tWLS tWLSは、書き込みレベリングのセットアップ時間を表します。CKの立ち上がりエッジからDQSの立ち上がりエッジまでを測定します。 (識別子: MEM_DDR4_TWLS_CYC)
tWLH tWLHは、書き込みレベリングのホールド時間を表します。DQSの立ち上がりエッジからCKの立ち上がりエッジまでを測定します。 (識別子: MEM_DDR4_TWLH_CYC)
tINIT tINITは、デバイス電源投入後のメモリーの初期化にかかる時間を表します。RESET_nのディアサート後、CKEがアクティブになるまでさらに500 us待機します。その間、DRAMは内部の初期化を開始します。これは外部クロックから独立して発生します。 (識別子: MEM_DDR4_TINIT_US)
tMRD モード・レジスター・セット・コマンドのサイクル時間であり、tMRDは、2つのMRSコマンド間に必要な最小時間です。 (識別子: MEM_DDR4_TMRD_CK_CYC)
tRAS tRASは、アクティブ化からプリチャージまでの時間を表します。tRAS時間が満たされるまで行を非アクティブ化することはできません。よってtRASは、アクティブ化のコマンドの後、行を閉じるプリチャージ・コマンドを発行できるまでにメモリーが待機する必要がある時間を決定します。 (識別子: MEM_DDR4_TRAS_NS)
tRCD tRCDは行コマンドの遅延であり、アクティブから読み出しまたは書き込みまでの時間を表します。これは、RASコマンドでの行のアクティブ化と、CASコマンドでのデータへのアクセスの間の遅延量です。 (識別子: MEM_DDR4_TRCD_NS)
tRP tRPは、プリチャージ (PRE) コマンドにかかる時間です。これは、メモリーがプリチャージによって行へのアクセスを無効にし、別の行をアクティブにする準備が整うまでに必要な時間を表します。 (識別子: MEM_DDR4_TRP_NS)
tWR tWRは、書き込みのリカバリー時間です。これは、プリチャージ・コマンドを発行する前に、書き込みを完了させるために必要なクロックサイクル数を指定します。 (識別子: MEM_DDR4_TWR_NS)
表 226.  グループ: Mem Timing / Parameters dependent on Speed Bin, Operating Frequency, and Page Size
表示名 説明
tRRD_S tRRD_Sは、アクティブ化からアクティブ化のコマンド期間 (短) を指定します。これは、異なるバンクグループに対する2つのアクティブ化コマンド間の最小時間間隔です。3DSデバイスの場合、このパラメーターはメモリー・データ・シートのtRRD_S_slr (つまり、同じ論理ランク内のtRRD_S) と同じです。 (識別子: MEM_DDR4_TRRD_S_CYC)
tRRD_L tRRD_Lは、アクティブ化からアクティブ化のコマンド期間 (長) を指定します。これは、同じバンクグループに対する2つのアクティブ化コマンド間の最小時間間隔です (メモリー・クロック・サイクルで測定されます)。3DSデバイスの場合、このパラメーターはメモリー・データ・シートのtRRD_L_slr (つまり、同じ論理ランク内のtRRD_L) と同じです。 (識別子: MEM_DDR4_TRRD_L_CYC)
tRRD_dlr tRRD_dlrは、異なる論理ランクへのアクティブ化からアクティブ化のコマンド期間です。これは、3DS DDR4デバイス内の異なる論理ランクに対する2つのアクティブ化コマンド間の最小時間間隔です (メモリー・クロック・サイクルで測定されます)。 (識別子: MEM_DDR4_TRRD_DLR_CYC)
tFAW tFAWは、4つのアクティブウィンドウの時間を表します。これは、4つのバンクのみをアクティブにできる期間を示しています。3DSデバイスの場合、このパラメーターはメモリー・データ・シートのtFAW_slr (つまり、同じ論理ランク内のtFAW) と同じです。 (識別子: MEM_DDR4_TFAW_NS)
tFAW_dlr tFAW_dlrは、異なる論理ランクに対する4つのアクティブウィンドウを表します。これは、3DS DDR4デバイス内のすべての論理ランクにおいて4つのバンクのみをアクティブにできる期間を示しています。 (識別子: MEM_DDR4_TFAW_DLR_CYC)
tCCD_S tCCD_Sは、CAS_nとCAS_nの間の遅延 (短) を表します。これは、異なるバンクグループに対する2つの読み出しまたは書き込み (CAS) コマンド間の最小時間間隔です。 (識別子: MEM_DDR4_TCCD_S_CYC)
tCCD_L tCCD_Lは、CAS_nとCAS_nの間の遅延 (長) を表します。これは、同じバンクグループに対する2つの読み出しまたは書き込み (CAS) コマンド間の最小時間間隔です。 (識別子: MEM_DDR4_TCCD_L_CYC)
tWTR_S tWTR_Sは書き込みタイミング・パラメーターであり、異なるバンクグループに対する書き込みから読み出しまでの期間です。これは、異なるバンクグループにアクセスする際の内部書き込みトランザクションの開始から内部読み出しコマンドまでの遅延を表します。遅延は、最後の書き込みデータが受信された後の最初のメモリークロックの立ち上がりエッジから、読み出しコマンドが受信された際のメモリークロックの立ち上がりエッジまでで測定されます。 (識別子: MEM_DDR4_TWTR_S_CYC)
tWTR_L tWTR_Lは書き込みタイミング・パラメーターであり、同じバンクグループに対する書き込みから読み出しまでの期間です。これは、同じバンクグループにアクセスする際の内部書き込みトランザクションの開始から内部読み出しコマンドまでの遅延を表します。遅延は、最後の書き込みデータが受信された後の最初のメモリークロックの立ち上がりエッジから、読み出しコマンドが受信された際のメモリークロックの立ち上がりエッジまでで測定されます。 (識別子: MEM_DDR4_TWTR_L_CYC)
表 227.  グループ: Mem Timing / Parameters dependent on Density and Temperature
表示名 説明
tRFC tRFCは、リフレッシュ・サイクル・タイムを表します。これは、リフレッシュ・コマンドの後、アクティブ化コマンドがメモリーに受け入れられるまでの遅延量です。このパラメーターはメモリー密度に依存し、適切なハードウェア機能の実現に必要です。3DSデバイスの場合、このパラメーターはメモリー・データ・シートのtRFC_slr (つまり、同じ論理ランク内のtRFC) と同じです。 (識別子: MEM_DDR4_TRFC_NS)
tRFC_dlr tRFC_dlrは、異なる論理ランクに対するリフレッシュ・サイクル・タイムです。これは、3DS DDR4デバイス内の1つの論理ランクへのリフレッシュ・コマンドの後、アクティブ化コマンドが別の論理ランクに受け入れられるまでの遅延量です。このパラメーターはメモリー密度に依存し、適切なハードウェア機能の実現に必要です。 (識別子: MEM_DDR4_TRFC_DLR_NS)
tREFI tREFIは、定期リフレッシュの平均間隔を表します。これは、メモリーが各リフレッシュ・コマンド間に許容できる最大時間です。 (識別子: MEM_DDR4_TREFI_US)