外部メモリー・インターフェイス・インテル® Stratix® 10 FPGA IPユーザーガイド

ID 683741
日付 9/30/2019
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ドキュメント目次

7.2.1. DDR4におけるボード・スキュー・パラメーターの計算式

表 244.  ボード・スキュー・パラメーターの計算式
パラメーター 説明および計算式
Maximum CK delay to DIMM/device FPGAから任意のDIMMまたはデバイスへの最長のCKトレースの遅延です。
この式においてnはメモリークロックの数であり、rはDIMMまたはデバイスのランクの数です。例えば、デュアルランクのDIMM実装において各ランクのDIMMにメモリークロックのペアが2つある場合、最大のCK遅延は次の式で表されます。
Maximum DQS delay to DIMM/device FPGAからDIMMまたはデバイスへの最長のDQSトレースの遅延です。
この式においてnはDQSの数であり、rはDIMMまたはデバイスのランクの数です。例えばデュアルランクのDIMM実装において各ランクのDIMMに2つのDQSがある場合、最大のDQS遅延は次の式で表されます。
Average delay difference between DQS and CK DQS信号とCK信号間の平均遅延差です。DQS遅延からCK遅延を引いた最長および最小の値を平均して計算されます。正の値はDQS信号がCK信号よりも長いことを表し、負の値はDQS信号がCK信号よりも短いことを表します。Quartus Prime開発ソフトウェアはこのスキューを使用し、DQS信号の遅延を適切なセットアップおよびホールドマージンに向けて最適化します。
この式において、nはメモリークロックの数であり、mはDQSの数、また rはDIMMまたはデバイスのランクの数です。

ディスクリート・コンポーネントを使用している場合、計算はわずかに異なります。すべてのグループ全体での最小と最大の (DQS-CK) の値を特定し、2で割ります。各DQSグループの (DQS-CK) は、そのグループの適切なCLKを使用して計算します。

例えば、各コンポーネントに2つDQSグループを備える5 x16コンポーネントでのコンフィグレーションの場合、最小値と最大値の特定には、(DQS0 – CK0、DQS1 – CK0、DQS2 –CK1、DQS3 – Ck1、その他も同様に計算) の最小値と最大値を計算し、その後結果を2で割ります。
Maximum Board skew within DQS group DQSグループ内のすべてのDQおよびDMピンにおける最大スキューです。ボードスキューのみを入力します。パッケージスキューはメモリー・インターフェイスのコンフィグレーションに基づいて自動的に計算され、この値に追加されます。この値は読み出しキャプチャーおよび書き込みマージンに影響します。
Maximum skew between DQS groups 異なるDQSグループのDQS信号間の最大スキューです。
Maximum system skew within address/command bus
アドレスおよびコマンド信号における最大スキューです。ボードとパッケージのスキューを合わせて入力します。コンポーネントの場合、すべてのコンポーネントのアドレス信号での最大のアドレス/コマンドの値と最小のアドレス/コマンドの値を特定します。
Average delay difference between address/command and CK 最長および最小のアドレス/コマンド信号の遅延の平均からCK信号の遅延を引いたものに等しい値です。正の値または負の値の両方をとることができます。

アドレス/コマンドとCK間の平均遅延差は次の式で表されます。
この式において、nはメモリークロックの数です。
Maximum delay difference between DIMMs/devices ランク間におけるDQ信号の最大伝播遅延です。例えばDIMMを異なるスロットに配置する2ランクのコンフィグレーションの場合、最も遠いDIMMで送受信されるDQ信号には、最も近いDIMMと比較して伝播遅延も発生します。このパラメーターは、複数のランクがある場合にのみ適用されます。Maxr { max n,m [(DQn_r path delay– DQn_r+1 path delay), (DQSm_r path delay– DQSm_r+1 path delay)]}

この式において、nはDQの数であり、mはDQSの数、またrはDIMMまたはデバイスのランクの数です。