FタイルのアーキテクチャーとPMAおよびFEC Direct PHY IPのユーザーガイド

ID 683872
日付 1/24/2024
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ドキュメント目次

2.4.3. システムPLL

Fタイルには、オンボードのシステムPLLが3つあります。このシステムPLLは、ハードIP (MAC、PCS、およびFEC) およびEMIBクロッシングの一次クロックソースです。これは、システムPLLのクロックモードを使用している場合、ブロックはPMAクロックによって提供されるクロックを使用せず、FPGAコアからのクロックに依存しないことを意味します。各システムPLLでは、1つの周波数のインターフェイスに関連付けられているクロックのみを生成します。例えば、1GHzのインターフェイス1つと500Mhzのインターフェイス1つを実行するには、2つのシステムPLLが必要です。システムPLLを使用すると、レーンのクロック変更が隣接レーンに影響することなく、すべてのレーンを個別に使用することができます。

各システムPLLでは、8つのFGTリファレンス・クロックのいずれか1つを使用することができます。システムPLLでは、リファレンス・クロックを共有したり、異なるリファレンス・クロックを使用したりすることができます。各インターフェイス (ハードIP) では使用するシステムPLLを選択できますが、一度選択すると固定され、ダイナミック・リコンフィグレーションを使用してリコンフィグレーションすることはできません。PMA Direct PHY IPでシステムPLLのクロックモードを使用している場合は、PMA Directはデータが有効タイプのインターフェイスです。

3つのシステムPLLを使用すると、例えば、1つのシステムPLLを PCIe* に使用し、2つをイーサネットおよび他のプロトコルに使用することができます。ただし、他にもユースケースはあり、3つすべてをイーサネットおよびPMA Directのデジタルブロック内のさまざまなインターフェイスに使用することもできます。システムPLLは3つしかないため、場合によっては、ラインレートが異なる複数のハードIPでシステムPLLを共有する必要があります。複数のハードIPでシステムPLLを共有する場合は、ラインレートが最も高いハードIPによってシステムPLLの周波数が決まります。より低いラインレートのハードIPはオーバークロックする必要があります。実際の拍子はクロックに基づいています。詳細は、データパスのクロック拍を参照してください。

次の表は、4つのインターフェイスでシステムPLLを共有している例を示しています。

  • システムPLLは、50GbE データパス・インターフェイス (4つのすべてのインターフェイスの中で最も高いラインレート) にネイティブです。
  • 低いラインレートの 3つのデータパス・インターフェイスはオーバークロックされます。また、カスタム拍が必要です。
表 23.  インターフェイス間で共有される単一のシステムPLLの例
デザイン ラインレート (Gbps) PMA幅 PMAクロック周波数 (MHz): ラインレート ÷ PMA幅 システムPLLの周波数 (MHz) システムPLLの出力からコアへの周波数 (MHz) データパスのクロック周波数
50GbE 53.125 64 830.08 830.08 415.04 PMAクロック周波数と同じ
25GbE 25.78125 32 805.67 830.08 415.04 PMAクロック周波数にオーバークロック
24G CPRI 24.33024 32 760.32 830.08 415.04 PMAクロック周波数にオーバークロック
9.8G CPRI 9.8304 20 491.52 830.08 415.04 PMAクロック周波数にオーバークロック

F-Tile Clocking Tool を使用し、IPとタイルの設定がデータパスのクロックモードに与える影響を視覚化します。最初に、ツールの Introduction タブを確認してください。