FタイルのアーキテクチャーとPMAおよびFEC Direct PHY IPのユーザーガイド

ID 683872
日付 1/24/2024
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ドキュメント目次

2.4.4. データパスのクロック拍

PMA FIFOインターフェイスの読み出しおよび書き込みの周波数により、標準拍またはカスタム拍のどちらが必要かが決まります。

  • 標準拍: PMA FIFOインターフェイスの読み出し周波数と書き込み周波数が同じで、0ppmの周波数デルタの場合に使用します。
  • カスタム拍: PMA FIFOインターフェイスの読み出し周波数と書き込み周波数が異なる場合、または同じ周波数でも周波数デルタが0ppmを超える場合に使用します。
図 55. 標準拍とカスタム拍

サポートされるデータレートに関しては、PMAのデータレートを参照してください。

表 24.  データパスのクロックモードでサポートされるデータパスのクロック周波数と拍子
データパスのクロックモード コンフィグレーション データパスのクロック周波数 拍子

PMAクロックモード

(最大906.25MHz)

PMA Direct

データパスのクロック周波数 = PMAクロック周波数

PMAクロック周波数 = ラインレート ÷ PMA幅

TXおよびRXで標準拍を使用します (データは各クロックエッジで有効になります)。 15

システムPLLクロックモード

(最大1GHz)

PMA Direct

ユースケースA: Fタイルとリンク相手で同じリファレンス・クロックを共有するチップツーチップのアプリケーション

データパスのクロック周波数 ≥ (システムPLL出力周波数)min。(システムPLL出力周波数)min = PMAクロック周波数。

システムPLL出力周波数 = PMAクロック周波数で、∆ppm = 0の場合、TXおよびRXで標準拍を使用します (データは各クロックエッジで有効になります)。それ以外の場合は、カスタム拍を使用します。 16 17

ユースケースB: Fタイルとリンク相手が同じリファレンス・クロックを共有しないアプリケーション

データパスのクロック周波数 ≥ (システムPLL出力周波数)min。(システムPLL出力周波数)min = (最大 ppm 18 ÷ 1000000 + 1) × PMAクロック周波数。

システムPLLクロックモード

(最大1GHz)

FEC、PCS、およびMACを使用するその他のコンフィグレーション

データパスのクロック周波数 ≥ (システムPLL出力周波数)min。(システムPLL出力周波数)min = PMAクロック周波数。

例えば、10GbE-1では、322.265625MHz以上を使用します。25GbE-1では805.6640625Mhz以上、50GbE-1では830.078125MHz以上を使用します。

システムPLL出力周波数 = PMAクロック周波数の場合、TXおよびRXで標準拍を使用します (データは、33または34クロックサイクルの32クロックサイクルごとに有効です)。それ以外の場合は、カスタム拍を使用します。 19

1つの25Gbps PMA Direct PHY IPポートの例 (PMAクロックモードを使用)

  • PMAインターフェイスとコアFIFOインターフェイス間のすべてのブロックは、PMAクロックで動作します。
  • トランスミッターでは、両側とも、PMA FIFOインターフェイスはTX PMAクロックによってクロックが提供されます。
  • レシーバーでは、両側とも、PMA FIFOインターフェイスはRXリカバリークロックによってクロックが提供されます。
  • 標準拍を使用します。TXおよびRXのデータは、PMAクロックの各クロックエッジで有効です。
図 56. 1つの25Gbps PMA Direct PHY IPポートの例 (PMAクロックモードを使用)このF-Tile Clocking Toolのスクリーンショットは、PMAクロックモードを使用している1つの25Gbps PMA Direct PHY IPポートを示しています。

25Gbpsイーサネットの例 (FECポートなし、オーバークロックされているシステムPLLクロックモードを使用)

  • PMAインターフェイスとコアFIFOインターフェイス間のすべてのブロックは、システムPLLクロックで動作します。
  • トランスミッターでは、PMA FIFOインターフェイスでシステムPLLドメインからTX PMAクロックドメインへのクロック転送を実行します。
  • レシーバーでは、PMA FIFOインターフェイスでRXリカバリー・クロックドメインからシステムPLLドメインへのクロック転送を実行します。コア・インターフェイスへのクロック提供方法については、 F-Tile Ethernet Intel® FPGA Hard IP User Guide を参照してください。
  • システムPLLのクロック周波数はPMAクロック周波数よりも速いため、データパスのクロックはオーバークロックされます。したがって、カスタム拍を使用する必要があります。
図 57. 25Gbpsイーサネットの例 (FECポートなし、オーバークロックされているシステムPLLクロックモードを使用)このF-Tile Clocking Toolのスクリーンショットは、1つの25Gbpsイーサネットを示しています。オーバークロックされているシステムPLLクロックモードを使用し、FECポートはありません。
15 TX PMAおよびTXデジタルブロックでは、ローカルクロックから派生するPMAクロックを使用します。RX PMAおよび RXデジタルブロックは、リカバリークロック (リンク相手のクロック) で実行されます。
16 ユースケースA: 標準拍は、TX PMAリファレンス・クロック、システムPLLリファレンス・クロック、およびリンク相手のTXリファレンス・クロックが同じクロックソースから提供されている (0ppmの周波数デルタ) 場合にのみ使用できます。システムPLLは最大周波数の1Ghzに達するため、32Gbpsでは、標準拍のみを使用することができます (周波数の違いは許可されません。周波数デルタは0ppmである必要があります)。
17 ユースケースB: システムPLLの周波数をオーバークロックし、TX PMAリファレンス・クロック、システムPLLリファレンス・クロック、およびリンク相手のTXリファレンス・クロック間の0ppmを超える周波数デルタを補正する必要があります。32.0Gbpsはサポートされません。システムPLLのクロックは、1GHzを超える速度で動作して、0ppmを超える周波数デルタを組み込む必要があります。
18

最大 ppm = 最大 ∆ppm ÷ 2

最大 ∆ppm = max(リンク相手のTXであるローカルRXのリカバリークロックとシステムPLLの間の ∆ppm、システムPLLとTX PMAの間の ∆ppm)

19 PCSおよびFECのオーバーヘッドのため、データパスのクロックは、PMAクロックと比較してすでに約 3% オーバークロックされています。したがって、TX PMAリファレンス・クロック、システムPLLリファレンス・クロック、およびリンク相手のTXリファレンス・クロック間における0ppmを超える周波数デルタは許可されます。