FタイルのアーキテクチャーとPMAおよびFEC Direct PHY IPのユーザーガイド

ID 683872
日付 1/24/2024
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ドキュメント目次

3.6. クロック

Fタイルは、TXおよびRXからの6つの異なるクロック出力オプションをサポートします。これは、FPGAコアのクロックに使用することができます。
注: リファレンス・クロックとシステムPLLの使用に関しては、F-Tile Reference and System PLL Clocks Intel FPGA IP使用時のガイドライン を参照してください。

ワードクロック

ワードクロックはPMAパラレルクロックであり、データレートをPMA幅で割った値に等しくなります。例えば、25.78125Gbpsデータレート、32ビットPMA幅の場合、ワードクロックは 25.78125Gbps ÷ 32 = 805.6640625Mhz です。

ボンディング・クロック

ボンディング・クロックとワードクロックは常にPMAのパラレルクロックであり、通常は同じです。ただし、特定のマルチレーン (つまり、複数のPMA) 結合コンフィグレーションでは、それぞれのコア・インターフェイスのボンディング・クロックは、1つの一次PMAから取得します。一方、ワードクロックは、そのコア・インターフェイスに関連付けられているPMAから取得します。接続に関する推奨事項については、推奨される接続とソースを参照してください。

ユーザークロック1

ユーザークロック1 は、PMAデータレートの分割バージョンです。ユーザークロック1で利用可能な分周係数は、PMAのタイプによって異なります。

FHT: FHTのユーザークロック1は、PMAデータレートを、ストリーム数 × 分周係数で割った値として計算されます。

分周係数は、FHT user clk div33_34 select および FHT TX/RX user clk1 select を使用して指定することができます。FHTの分周係数は、33、34、66、68、または40です。

FGT: FGTのユーザークロック1は、VCO周波数を分周係数で割った値として計算されます。分周係数は、パラメーター・エディターのTX/RXユーザークロック設定にある TX/RX user clock div by パラメーターで指定します。

FGTの分周係数の有効な範囲は、0.5のインクリメントで12から139.5までです (例: 12、12.5、13、13.5、……、139、139.5)。

ユーザークロック2

ユーザークロック2 もまた、PMAデータレートの分割バージョンです。

FHTユーザークロック1および2

FHTでは、異なる分周係数を選択すると、ユーザークロック1とユーザークロック2を異なるコンフィグレーションにすることができます。

デフォルトでは、ユーザークロック1とユーザークロック2は無効になっています。これらの一方または両方を有効にすることができます。次の表は、パラメーター・エディターで選択しているパラメーターに基づく、ユーザークロック1とユーザークロック2のさまざまな組み合わせを示しています。

表 71.  パラメーター・エディターで選択しているパラメーターに基づくFHTのユーザークロック1とユーザークロック2の可能な組み合わせ例
FHT user clk div33_34 select FHT TX/RX user clk1 select FHT TX/RX user clk2 select ユーザークロック1 ユーザークロック2
DIV_33 DIV_33_34 DIV_40 PMAデータレート / (PMAあたりのストリーム数 * 33) PMAデータレート / (PMAあたりのストリーム数 * 40)
DIV_33 DIV_40 DIV_33_34 PMAデータレート / (PMAあたりのストリーム数 * 40) PMAデータレート / (PMAあたりのストリーム数 * 33)
DIV_34 DIV_33_34 DIV_40 PMAデータレート / (PMAあたりのストリーム数 * 34) PMAデータレート / (PMAあたりのストリーム数 * 40)
DIV_34 DIV_40 DIV_33_34 PMAデータレート / (PMAあたりのストリーム数 * 40) PMAデータレート / (PMAあたりのストリーム数 * 34)
DIV_66 DIV_33_34 DIV_40 PMAデータレート / (PMAあたりのストリーム数 * 66) PMAデータレート / (PMAあたりのストリーム数 * 40)
DIV_66 DIV_40 DIV_33_34 PMAデータレート / (PMAあたりのストリーム数 * 40) PMAデータレート / (PMAあたりのストリーム数 * 66)
DIV_68 DIV_33_34 DIV_40 PMAデータレート / (PMAあたりのストリーム数 * 68) PMAデータレート / (PMAあたりのストリーム数 * 40)
DIV_68 DIV_40 DIV_33_34 PMAデータレート / (PMAあたりのストリーム数 * 40) PMAデータレート / (PMAあたりのストリーム数 * 68)
図 75. FHT TXのユーザークロック1とユーザークロック2
図 76. FHT RXのユーザークロック1とユーザークロック2

FGTユーザークロック1および2

デフォルトでは、ユーザークロック1とユーザークロック2は無効になっています。これらの一方または両方を有効にすることができます。FGTでは、ユーザークロック1とユーザークロック2は同じです。次の表は、TX/RX user clock div by パラメーター値の例を示しています。有効な値は、0.5のインクリメントで12から139.5までの範囲です。

表 72.   TX/RX user clock div by パラメーター値の例
TX/RX user clock div by ユーザークロック1 ユーザークロック2
33 VCO周波数 ÷ 33 VCO周波数 ÷ 33
34 VCO周波数 ÷ 34 VCO周波数 ÷ 34
66 VCO周波数 ÷ 66 VCO周波数 ÷ 66
68 VCO周波数 ÷ 68 VCO周波数 ÷ 68
図 77. FGT TXのユーザークロック1とユーザークロック2
図 78. FGT RXのユーザークロック1とユーザークロック2

FGTの TX側では、ユーザークロック1とユーザークロック2を個別に有効にすることができます。RX側では、ユーザークロックを有効にすると、ユーザークロック1とユーザークロック2の両方が有効になります。

ワードクロック、ボンディング・クロック、ユーザークロック1、およびユーザークロック2のTXクロックとRXクロックは、それぞれTX PMAとRX PMAから派生する2つの異なるクロックです。

Sys PLL Clock

Sys PLL Clockは、システムPLLからの出力クロックです。このクロックの周波数は、F-Tile PMA/FEC Direct PHY Intel® FPGA IPの現在のインスタンスに接続しているシステムPLLの出力周波数と同じです。

Sys PLL Clock Div 2

Sys PLL Clock Div 2は、システムPLLからの出力クロックを2で割ったものです。このクロックの周波数は、F-Tile PMA/FEC Direct PHY Intel® FPGA IPの現在のインスタンスに接続しているシステムPLLの出力周波数を2で割った値と同じです。

TXとRXのSys PLL ClockおよびSys PLL Clock Div 2は同じクロックであり、1つのシステムPLLから派生します。