インテル® Quartus® Primeプロ・エディション・ユーザーガイド: デバッグツール

ID 683819
日付 9/30/2019
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ドキュメント目次

1.2.1.1. オーバーヘッド・ロジック

デバッグツールにJTAG接続が必要な場合は、SLDインフラストラクチャー・ロジックが必要です。これによってJTAGインターフェイスとの通信や、インスタンス化されたデバッグモジュール間のアービトレーションが行われます。 このオーバーヘッド・ロジックでは、ロジックエレメント (LE) を約200個使用します。これは、サポートされているデバイスで使用可能なリソースのごく一部です。デザインで使用可能なすべてのデバッグモジュールでは、オーバーヘッド・ロジックを共有します。Signal TapロジックアナライザーとLAIの両方でJTAG接続を使用します。

Signal Tapロジック・アナライザーの場合

Signal Tapロジック・アナライザーには、ロジックリソースとメモリーリソースの両方が必要です。 使用するロジックリソースの数は、タップする信号の数とトリガーロジックの複雑さに依存します。ただし、Signal Tapロジックアナライザーで使用するロジックリソースの量は、通常、ほとんどのデザインのごく一部です。

ベースライン・コンフィグレーションは、SLDアービトレーション・ロジックと基本的なトリガーロジックを備えた単一ノードで構成され、約300から400のロジックエレメント (LE) を含んでいます。ベースライン・コンフィグレーションに追加する各ノードには、約11個のLEが追加されます。ロジックリソースと比較した場合、メモリーリソースは、より重要な要素としてデザインで考慮する必要があります。メモリー使用量は、かなり大きくなる可能性があります。また、データをキャプチャするためのロジック・アナライザー・インスタンスのコンフィグレーション方法やデバッグするためにデザインに必要なサンプル深度によって異なります。Signal Tapロジック・アナライザーにはさらに、外部機器を必要としないという利点があります。これは、トリガーロジックとストレージがすべてチップ上にあるためです。

Signal Probeの場合

Signal Probeのリソース使用量は最小限です。Signal ProbeではJTAG接続の必要がないため、ロジックおよびメモリーリソースは不要です。Signal Probeに必要なのは、内部信号をデバッグ・テスト・ポイントに配線するためのリソースのみです。

Logic Analyzer Interfaceの場合

LAIでは、SLDインフラストラクチャー・ロジックのほかに、少量のロジックが必要とされ、これによりテスト中の信号間の多重化機能を実装します。データサンプルはチップ上に格納されないため、LAIではメモリーリソースは使用しません。