インテル® Quartus® Primeプロ・エディション・ユーザーガイド: デバッグツール

ID 683819
日付 9/30/2019
Public
ドキュメント目次

2.3.8. 関連サンプルのフィルタリング

ストレージ・クオリフィケーション機能を使用すると、デザインのデバッグに関連のない個々のサンプルのフィルタリングができます。

Signal Tapロジック・アナライザーによるスナップショットの提供は、取得バッファーへのデータの保存時に行われます。デフォルトでは、 Signal Tapロジック・アナライザーによる取得メモリーへの書き込みは、データサンプルを使用して各クロックサイクルで行われます。非セグメント化バッファーの場合、データウィンドウが1つあり、それによってデータストリームの包括的なスナップショットが示されます。逆に、セグメント化バッファーの場合は、小さめのサンプリング・ウィンドウを数個、より長い時間にわたって使用し、各サンプリング・ウィンドウによって連続データセットが示されます。

取得バッファーを使用した解析では、選択した信号セットの機能エラーのほとんどをキャプチャすることができます。ただし、適切なトリガー条件があり、取得に十分なサンプル深度があることが条件です。しかし、各データウィンドウには、不要なデータがかなりの量で含まれる場合があります。たとえば、データバースト間のアイドル信号が長時間続く場合です。Signal Tapロジック・アナライザーでのデフォルトのビヘイビアによって冗長サンプルビットが破棄されることはありません。

ストレージ・クオリフィケーション機能では、条件を確立し、その条件をバッファーへの書き込みイネーブルとしてデータ取得の各クロックサイクル中に動作させることができるので、より効率的な取得メモリーの使用が、より長時間にわたる解析において可能になります。

不連続性の作成は、バッファー内のどの2つのサンプル間でも可能です。このため、ストレージ・クオリフィケーション機能は、カスタムのセグメントバッファーを作成することと同等です。この場合、バッファー内でのセグメント境界の数およびサイズは調整可能です。

注: ストレージ・クオリフィケーション機能が使用可能なのは、非セグメント化バッファーでのみです。IP Catalogフローでサポートしているのは、ストレージ・クオリフィケーション機能のInput Portモードのみです。
図 20. 取得バッファー制御の異なるモードを使用したデータ取得

注 :

  1. 非セグメント化バッファーでキャプチャするのは、連続したデータの固定サンプルウィンドウです。
  2. セグメント化バッファーでは、バッファーは分割されて固定サイズのセグメントになります。各セグメントのサンプル深度は同じです。
  3. ストレージ・クオリフィケーション機能では、カスタムのサンプリング・ウィンドウの定義を資格条件を持つ各セグメントに対して行うことができるので、タイムスケールの範囲をより大きくできる可能性があります。

次の6種類のStorage Qualifierがストレージ・クオリフィケーション機能で使用可能です。

  • Continuous (デフォルト) Storage Qualifierをオフにします。
  • Input port
  • Transitional
  • Conditional
  • Start/Stop
  • State-based
図 21. Storage Qualifierの設定

取得開始時に、Signal Tapロジック・アナライザーでは、各クロックサイクルを検査し、storage qualifierのタイプと条件に基づいてデータをバッファーに書き込みます。定義された一連のトリガー条件が発生すると、取得は停止します。

Signal Tapロジック・アナライザーによるトリガー条件の評価は、storage qualifierの条件とは無関係に行われます。