AN 886: Agilex™ 7 デバイスのデザイン・ガイドライン

ID 683634
日付 10/09/2023
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ドキュメント目次

5.3.6. NoCの物理的配置

Quartus® Prime開発ソフトウェアのインターフェイス・プランナー・ツールを使用して、NoCイニシエーター・ブリッジ、ターゲット・ブリッジ、PLL、およびSSMの物理的な位置の割り当てを作成します。 Agilex™ 7 Mシリーズデバイスの場合、NoC Viewをインターフェイス・プランナー・ツール内で使用することができるため、イニシエーターとターゲットの配置に活用します。ターゲット・ブリッジは通常、HBM2eまたは外部メモリーへの接続に応じて位置が固定されます。イニシエーター・ブリッジの位置は固定されておらず、ダイのエッジに沿ったいくつかの位置に配置することができます。接続先のターゲットに対するイニシエーター・ブリッジの配置は、NoCでパフォーマンス目標を達成できるかに影響します。

インターフェイス・プランナー・ツールでは、NoC Performance Reportにより、イニシエーター・ブリッジとターゲット・ブリッジの配置を静的に解析することができます。このレポートは、NoC Assignment Editorツールで指定されている帯域幅目標が現在の配置で達成できるかを見積もります。また、相対的な配置に基づき、イニシエーターとターゲット間の各接続の最小構造レイテンシーを報告します。

ハードメモリーNoCは相互接続された一連のスイッチで、イニシエーター・ブリッジとターゲット・ブリッジに接続します。このスイッチは、高速リンクのネットワークによって接続されます。個別のリンクにより、トラフィックを左から右に、または右から左に伝送します。さらに、トランザクション要求 (書き込みデータを含む) とトランザクション応答 (読み取りデータを含む) には個別のリンクがあります。イニシエーターとターゲット間に複数の接続を作成して同じ種類のデータを同じ方向に転送すると、ハードメモリーNoCで輻輳が発生する可能性があります。

多くのスイッチは、イニシエーター・ブリッジと1つ以上のターゲット・ブリッジに接続します。ターゲット・ブリッジの向かいにあるイニシエーター・ブリッジの接続では、水平高速リンクを使用しません。これらのイニシエーター・ブリッジの位置を可能な限り利用することで、水平リンクの輻輳を最小限に抑えます。

ハードメモリーNoCでは、個別のリンクによって左から右へのトラフィックと右から左へのトラフィックを伝送します。イニシエーター・ブリッジを追加配置することを検討し、一部がターゲットの左側に、一部が右側になるようにします。

最後に、ハードメモリーNoCでの最小遅延は、イニシエーター・ブリッジとターゲットブリッジの間の距離に直接関係します。イニシエーターをターゲットの近くに配置すると、レイテンシーが小さくなります。

インターフェイス・プランナー・ツールのNoC ViewおよびNoC Performance Reportに関しては、 Agilex™ 7 M-Series FPGA Network-on-Chip (NoC) User Guide を参照してください。