AN 886: Agilex™ 7 デバイスのデザイン・ガイドライン

ID 683634
日付 10/09/2023
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ドキュメント目次

7.2. デバイスリソース使用率レポート

表 87.  デバイスリソース使用率レポートに関するチェックリスト
番号 チェック欄 チェック項目
1   コンパイル後にリソース使用率レポートを確認します。

Quartus® Prime開発ソフトウェアでのコンパイル後、デバイスリソース使用率の情報を確認し、今後のロジック追加や他のデザイン変更によってフィットが難しくなるかを判断します。コンパイルでフィッティング・エラーが生じた場合、リソース使用率の情報は重要で、デザインのフィッティング問題の解析に使用します。

リソース使用率を特定するには、コンパイルレポートの Flow Summary セクションを参照し、ロジック総使用率を示す割合を確認します。これには、既存の接続またはロジックの使用により使用できないリソースの見積もりが含まれています。

Agilex™ 7デバイスでは、ロジック使用率が低いからといってALM使用率が低くなるわけではありません。さらに、100%のフルに近いと報告されているデザインでも、追加ロジックにスペースが残っている場合があります。フィッターでは、ロジックを1つのALM内に配置可能な場合でも、異なるALMのALUTを使用して、最良のタイミングと配線を達成できるようにします。そのような場合に、ロジックがデバイス全体に広がることがあります。デバイスの容量が埋まってくると、フィッターは自動的に、1つのALMにまとめて配置できるロジックを検索します。

より詳しいリソース情報は、コンパイルレポートの Fitter > Place のセクションで示されるレポートで確認することができます。フィッターの Resource Usage Summary レポートは、ロジック使用率の情報を詳述し、完全に使用しているALMと部分的に使用しているALMの数を示します。また、各タイプのメモリーブロックのビット数などの他のリソース情報を提供します。コンパイル中に発生した最適化について示すレポートもあります。例えば、 Quartus® Prime統合合成を使用する場合、Analysis & Synthesis > Partition <partition_name> > Optimization Resultsのレポートで提供される情報には、合成時に削除されたレジスターなども含まれます。このレポートを使用して、部分的なデザインのデバイスリソース使用率を見積もり、デザインの他の部分との接続がないことによりレジスターが削除されていないことを確認します。