AN 886: Agilex™ 7 デバイスのデザイン・ガイドライン

ID 683634
日付 10/09/2023
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ドキュメント目次

5.4.2. FPGA EMIFデザインの考慮事項

表 41.  FPGA EMIFのチェックリスト
番号 チェック欄 チェック項目
1   各メモリー・インターフェイスに外部メモリー・インターフェイス Agilex™ 7 FPGA IPコアを使用します。また、該当するドキュメントに記載されている接続ガイドラインと制約に従います。
2   特定のサブバンクでは、ほとんどのメモリーピンは専用の位置に結び付けられています。EMIFインターフェイスで可能なピンの使用方法に関しては、 Agilex™ 7 External Memory Interface Pin Informationを参照してください。ピンの割り当てに関しては、 Agilex™ 7デバイスファミリーのピン接続ガイドラインを参照してください。
3   External Memory Interfaces Intel Calibration IPを生成し、同じI/O行にあるすべてのEMIFインターフェイスに接続します。

Agilex™ 7デバイスの効率的なアーキテクチャーでは、迅速かつ簡単に、幅の広い外部メモリー・インターフェイスを小型のモジュラーI/Oバンクにフィットさせることができます。 Agilex™ 7 FPGAでは、上部または下部のI/O行の任意のI/OバンクでDDR外部メモリーをサポートすることができます。メモリー・インターフェイスでは、1つまたは複数のサブバンクを占有することができます。複数のサブバンクが必要な場合、そのサブバンクは連続している必要があります。

Agilex™ 7デバイスでは、データストローブDQSおよびデータDQのピン位置は固定されています。デバイスのピン配置を設計する前に、メモリー・インターフェイスのガイドラインを参照し、これらの信号およびその他のメモリー関連の信号の接続に関する詳細および重要な制約を確認します。

アドレス/コマンド・バンク内のアドレスピンおよびコマンドピンは、固定ピン配置スキームに従う必要があります。これは、IPコアとともに生成される <variation_name>_readme.txt ファイルで定義されています。ピン配置スキームは、メモリー・インターフェイスのトポロジーによって異なります。ピン配置スキームは、従う必要があるハードウェア要件です。スキームには、アドレスピンおよびコマンドピンの実装に3レーンが必要なものと、4レーンが必要なものがあります。

自己校正型の外部メモリー・インターフェイスIPコアは、 Agilex™ 7のI/O構造を活用するように最適化されています。外部メモリー・インターフェイスIPコアを使用すると、外部メモリー・インターフェイスの機能を設定し、物理インターフェイス (PHY) をシステムに最適な形でセットアップすることができます。インテルFPGA IPコアを使用してデバイスに複数のメモリー・インターフェイスを設計する場合は、一度設計して複数回インスタンス化するのではなく、各インスタンスに一意のインターフェイスを生成すると良好な結果が得られます。

Agilex™ 7デバイスでは、キャリブレーションIPはEMIF IPコアとは別にインスタンス化されます。すべてのEMIF IPコアをキャリブレーションIPに接続する必要があります。1つのキャリブレーションIPのみを1つのI/O行に含めることができます。複数のEMIF IPコアが同じI/O行にある場合は、その行のすべてのインターフェイスを同じキャリブレーションIPに接続します。

次のチェックリストは、EMIFユーザーガイドに記載されている制約を補足するものです。
表 42.   Agilex™ 7 Fシリーズおよび Agilex™ 7 IシリーズにおけるFPGA EMIFピンの制約
番号 チェック欄 チェック項目
1   特定のバンク (2つのサブバンクがあり、1つはEMIFで使用し、もう1つはGPIOで使用) の96ピンはすべて、同じ電圧レベルを共有します。
2   EMIFインターフェイスの使用されているデータバンクまたはアドレス/コマンド・バンクのI/Oレーンの未使用ピンは、GPIO信号としては許可されません。
3   データレーン内にデータ・マスク・ピンを任意に配置することは許可されていません。DM/RDI/WDBIが有効になっている場合、ピン・インデックス6をデータ・マスク・ピンとして使用する必要があります。
4   インテル® では、すべての外部メモリー・インターフェイスに独自のPLLリファレンス・クロック・ソースを備えることを推奨しています。クロックと電圧に関しては、 Agilex™ 7デバイス・データシートを参照してください。
5   すべてのEMIFインターフェイスに独自のRZQピンがあり、アドレス/コマンド・タイルのレーン2、ピン・インデックス2に配置するようにします。
表 43.   Agilex™ 7 MシリーズにおけるFPGA EMIFピンの制約
番号 チェック欄 チェック項目
1   特定のバンク (2つのサブバンクがあり、1つはEMIFで使用し、もう1つはGPIOで使用) の96ピンはすべて、同じ電圧レベルを共有します。
2   EMIFインターフェイスの使用されているデータバンクまたはアドレス/コマンド・バンクのI/Oレーンの未使用ピンは、GPIO信号としては許可されません。
3   データレーン内にデータ・マスク・ピンを任意に配置することは許可されていません。DM/RDI/WDBIが有効になっている場合、ピン・インデックス6をデータ・マスク・ピンとして使用する必要があります。
4   インテル® では、すべての外部メモリー・インターフェイスに独自のPLLリファレンス・クロック・ソースを備えることを推奨しています。クロックと電圧に関しては、 Agilex™ 7デバイス・データシートを参照してください。
5   すべてのEMIFインターフェイスに独自のRZQピンがあるようにします。
表 44.  初期のボード立ち上げ時に推奨されるボードに関するガイドライン
番号 チェック欄 チェック項目
1   ボード・シミュレーションを実行し、アドレス/コマンドおよびデータパスに十分なマージンがあることを確認します。
2   DIMMがあり、デザインに使用していない場合は、FPGAからのすべての信号をDIMMに接続します (例えば、広いアドレス幅、すべてのCS/CKE/ODT信号)。
3   電圧レール、アドレス/コマンド・チャネル信号、および1つのデータレーンにプローブポイントがあるようにします。
4   プログラム可能なリファレンス・クロック・ジェネレーターをEMIFに使用し、複数の動作周波数をサポートします。
5   ソケット/冷却ソリューション、およびDIMMのロジック・アナライザー・インターフェイスには十分なクリアランスを残します。

上記のガイドラインでは、ボードが十分なマージンをもって設計され、クリティカルな信号のプローブを容易にし、デバッグ時に電圧レールが安定することを保証します。インターフェイスが低速で動作している場合は、そのインターフェイスは正しくピン配置されて機能しています。