AN 886: Agilex™ 7 デバイスのデザイン・ガイドライン

ID 683634
日付 10/09/2023
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ドキュメント目次

5.2.2.4. クロックおよびPLLの選択

表 34.  クロックおよびPLLの選択におけるチェックリスト
番号 チェック欄 チェック項目
1   正しい専用クロックピンと配線信号をクロック信号およびグローバル・コントロール信号に使用します。
2   デバイスのPLLをクロック管理に使用します。
3   各PLLおよびクロックピンの入力および出力配線接続を解析します。PLL入力が専用クロックピンまたは別のPLLから供給されていることを確認します。

クロック方式のプランニングにおける最初の段階は、システムクロック要件を決定することです。デバイスで使用可能なクロックリソースを理解し、それに応じてデザインのクロック方式をプランニングします。タイミング・パフォーマンスの要件と、特定のクロックによって駆動されるロジック量を考慮します。

Agilex™ 7デバイスは、低スキューかつ高ファンアウトの専用配線ネットワークを提供します。

専用クロックピンでは、クロック・ネットワークを直接駆動し、他のI/Oピンよりも低いスキューを保証します。専用配線ネットワークを使用することで、高ファンアウト信号の遅延が予測可能で低スキューになるようにします。また、クロックピンおよびクロック・ネットワークを使用して、非同期リセットなどのコントロール信号を駆動することもできます。

クロック入力を特定のPLLに接続し、特定の低スキュー配線ネットワークを駆動します。各PLLで利用可能なグローバルリソースと、各クロック入力ピンで利用可能なPLLを解析します。

Agilex™ 7デバイスに含まれている専用リソースでは、ファブリック全体にバランスのとれた遅延で信号を分配します。このリソースは一般的に、クロック信号に使用されます。また、他の低スキュー要件がある信号にも使用することができます。 Agilex™ 7デバイスでは、このリソースはプログラマブル・クロック配線として実装されるため、さまざまなサイズの低スキュー・クロック・ネットワークを実装することが可能です。

システムで必要なクロック信号またはコントロール信号がターゲットデバイスで利用可能なものよりも多くなる場合は、専用のクロックリソースを使用しない場合を検討します。例えば、低ファンアウト信号や低周波信号で、クロック遅延とクロックスキューがデザイン・パフォーマンスに大きく影響しない場合などがあります。 Quartus® Prime Assignment Editorで Global Signal 割り当てを使用してグローバル配線タイプを選択する、または割り当てを Off に設定して信号でグローバル配線リソースを使用しないことを指定します。