外部メモリー・インターフェイス・ インテル® Agilex™ FPGA IPユーザーガイド

ID 683216
日付 12/14/2020
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ドキュメント目次

9.9. マスク評価

3つのそれぞれのシミュレーションが完了すると、受信側のIBISモデルでアイ・ダイアグラムを被害側のピンごとに生成する必要があります。これらのアイ・ダイアグラムは、IPが提供しているコンプライアンス・マスクと比較する必要があります。この項では、アイ・ダイアグラムをキャプチャーする方法について説明します。
注: 最終的なマスクは、 インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアの今後のバージョンで利用できるようになります。インテルAgilexデバイスのESリビジョンに向けたコンプライアンス・マスクの取得に関しては、 インテル® までお問い合わせください。

以下に記載されているそれぞれのシミュレーション・デッキでは、評価用のプローブポイントはIBISの受信側のノードにあります。このノードを見つけるには、目的のコンポーネントまたはランクのlane_rx12インスタンスに移動し、展開して被害側のrx_bufferインスタンスを探し、ibisノードの位置を特定することによって行います。IBISモデルのdata_outノードは、アイ・ダイアグラムの評価には使用されません。

SSTLおよびその他のセンタータップ終端のI/O規格の場合、マスクは終端電圧を中心に配置されます。ただし、PODのI/O規格の場合は、動的にキャリブレーションされた基準電圧を考慮し、マスクを垂直方向にシフトすることが必要になる場合があります。

アドレス/コマンドのアイ

アドレス/コマンド・データのアイは、インターフェイス内のすべてのコンポーネントのすべての被害側のピンで評価する必要があります。これには、フライバイチェーン内のすべてのコンポーネント、およびシステム内のすべてのランクが含まれます。各コンポーネントのアイは、同じコンポーネント内のIBISモデルのノードで測定されるメモリー・クロック・ピンの立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの交差ポイントのトリガーを使用してキャプチャーする必要があります。

データ書き込みのアイ

書き込みデータのアイは、インターフェイスで可能なすべてのターゲットDQランクの被害側のピンすべてで評価する必要があります。アイは各コンポーネントのメモリーでキャプチャーする必要があります。その際は、同じコンポーネントのIBISモデルのノードで測定されるDQS書き込みストローブの立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの交差ポイントのトリガーを使用します。

データ読み出しのアイ

読み出しデータのアイは、FPGAの被害側のピンを使用し、インターフェイスで可能なすべてのターゲットDQランクにおいて評価する必要があります。アイは、FPGAのIBISモデルのノードで測定される相補的なDQSストローブの立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの交差ポイントを使用してキャプチャーする必要があります。

マスクのプロパティー

アドレス/コマンドおよびFPGA書き込み動作に対してIPによって提供されるマスクは、JEDEC仕様を開始点として使用し構築されます。マスクはその後、FPGAからの次の影響を考慮して拡大されます。

  • メモリークロック/送信ストローブのジッター
  • ワーストケースのFPGAパッケージのクロストークの影響
  • ワーストケースの温度ドリフトの変動
  • キャリブレーションされた終端の不確実性
  • 出力遅延チェーンの変動
  • キャリブレーションされた電圧リファレンスの不確実性
  • パッケージのPDNの影響
  • プロセスの変動
  • ボリュームデータの収集

FPGA読み出し動作の場合は、次の影響が受信側のマスクに追加で組み込まれます。

  • 入力遅延チェーンのジッター
  • 入力遅延チェーンのINL/DNLエラー
  • キャリブレーション・アルゴリズムの不確実性