AN 763: インテル® Arria® 10 SoCデバイスのデザイン・ガイドライン

ID 683192
日付 8/14/2020
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ドキュメント目次

5.1.3.1. LinuxまたはRTOSの使用

インテル® Arria® 10 SoCをサポートするオペレーティング・システムは、Linux OSを含めていくつかあります。詳細に関しては、インテルSoC パートナーOSエコシステム・ウェブページを参照してください。

インテル® では、さまざまなLinuxカーネルの選択肢をSoCデバイスに向けてサポートしています。サポートされるカーネルには、最新の安定版カーネル、最新のLTSI (Long Term Support Initiative) カーネルおよび、リアルタイムのプリエンプション (PREEMPT_RT) を備えるLTSIカーネルがあります。

インテルでは、ユーザースペースの観点から、Yocto Projectと互換性のあるAngstromディストリビューションを可能にしています。

パートナーOSプロバイダーは、SoC FPGAデバイスに向けたボード・サポート・パッケージおよび商用サポートを提供しています。Linuxコミュニティーもまた、SoC FPGAデバイスに向けたボード・サポート・パッケージおよびコミュニティー・サポートを提供しています。

SoC FPGAのオペレーティング・システムの選択には、多くの内容が考慮されます。それには、オペレーティング・システムの機能、ライセンス条項、OSに基づく共同ソフトウェア・プロジェクトおよびフレームワーク、利用可能なデバイスドライバーおよびリファレンス・ソフトウェア、社内のレガシーコードおよびOSに関する知識、お使いのシステムのリアルタイム要件、アプリケーションに必要な機能上の安全性およびその他の認証などがあります。

アプリケーションに適したOSを選択する際に、 インテル® では、SoC FPGAで利用可能なオープンソースおよび市販のオペレーティング・システムで提供されている機能とサポートサービスに関して理解することを推奨しています。インテルのOSパートナー、業界のウェブサイトより、選択を行う際に参考となる情報を取得することができます。

オペレーティング・システムとベアメタル・アプリケーションのリアルタイム・パフォーマンスに関しては、多くの誤解があります。 Arm* Cortex* のAクラス・プロセッサーの場合、リアルタイム・オペレーティング・システムが提供する多くの機能により、プロセッサーのリソースを効率的に使用しています。また、ランタイムのアプリケーションを管理する機能が提供されています。

これらの効率性により、アプリケーションには十分なリアルタイム・パフォーマンスがもたらされ、利用可能なデバイスドライバー、ミドルウェア・パッケージ、ソフトウェア・アプリケーションおよびサポートサービスの大部分を継承できるようになります。オペレーティング・システムを選択する際にはこの内容を考慮することが重要です。