インテルのみ表示可能 — GUID: skb1534865617549
Ixiasoft
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2.6.4. エンティティーに結び付けられた SDC ファイルの使用
通常、.sdc ファイルで指定するタイミング制約は、特定のデザイン・エンティティーではなく、プロジェクト全体に適用されます。ただし、Properties ダイアログボックスまたは SDC_ENTITY_FILE 割り当てを使用して、.sdc ファイルをデザイン・エンティティーに結び付けることができます。エンティティー縛りの制約により、タイミング制約がより移植しやすくなり、よりターゲットを絞った制約を指定することができます。
- タイミング制約の移植性 - 割り当てられたエンティティーを含むデザイン・パーティションにはすべて、エンティティーに結び付けられた .sdc 制約が自動的に含まれます。オプションで、エクスポートするパーティションとともにこれらの制約のエクスポートを指定することができます。それには、Include entity-bound SDC files (--include_sdc_entity_in_partition) オプションを使用します。これにより、合成済みまたは最終的なデザインブロック、または IP をタイミング制約付きのパッケージでハンドオフすることが可能です。
- タイミング制約の精度 - タイミング制約をグローバルではなく特定のエンティティーにのみ適用し、制約の入力を単純にします。この方法により、必要以上に適用される、グローバル制約の意図しない副作用を回避します。特に、ワイルドカード (*) のタイミング制約を使用する場合が当てはまります。デフォルトでは、エンティティーに結び付けられた .sdc 制約は、プロジェクト内の割り当てられたエンティティーのすべてのインスタンスに自動的に適用されます。または、デフォルトですべての制約をグローバルに適用し、get_current_instance コマンドを使用して、現在のエンティティーのみをターゲットとする制約を選択することができます。詳細は、エンティティーに結び付けられた制約のスコープ で説明しています。
次の手順に従い、エンティティーに結び付けられた .sdc ファイルを作成または変更します。
- .sdc ファイルを作成し、Project > Add/Remove files in project をクリックして .sdc ファイルを追加します。.sdc ファイルは Files リストに表示されます。
- Files リストで .sdc ファイルを選択し、Properties ボタンをクリックします。
- Type には、Synopsys Design Constraints File with entity binding を選択します。
図 94. エンティティーの再バインド
- Entity には、.sdc に結び付けるエンティティーを選択します。
- OK をクリックします。
次の割り当てを .qsf に追加し、指定したエンティティーを指定した .sdc ファイルに結び付けることも可能です。
QSF の割り当て構文
set_instance_assignment -entity <entity_name> -name \ SDC_ENTITY_FILE <sdc_file_name> [-no_sdc_promotion] \ [–no_auto_inst_discovery]
SDC_ENTITY_FILE 割り当てでは、参照されるエンティティーの -library 引数に一致する -library パラメーターを指定する必要があります。ライブラリーを指定しない場合、ソフトウェアはデフォルトの altera_work ライブラリーを使用します。
SDC_ENTITY_FILE を適用するには、エンティティーとライブラリーの両方がターゲットの RTL モジュールと一致する必要があります。
SDC_ENTITY_FILE 割り当てには、次のオプションが適用されます。
- オプションなし - 自動制約スコープを有効にします。タイミング・アナライザーは、結び付けられているインスタンスごとにエンティティーの .sdc ファイルを1回読み込みます。get_current_instance では、値が返されます。コレクション・フィルター (クロックフィルターおよび最上位ポートフィルターを除く) の先頭には、現在のインスタンスの階層パス (つまり、get_current_instance の戻り値) が付加されます。
- -no_sdc_promotion - 手動昇格をオンにします。タイミング・アナライザーは、結び付けられているインスタンスごとにエンティティーの .sdc ファイルを1回読み込みます。get_current_instance では、値が返されます。タイミング・アナライザーは、コレクション・フィルターを変更しません。
- -no_sdc_promotion –no_auto_inst_discovery - 制約スコープをオフにします。タイミング・アナライザーは、各エンティティーの .sdc ファイルを1回読み込みます。コレクション・フィルターは変更されません。get_current_instance では、空の文字列が返されます。