インテル® Quartus® Primeプロ・エディションのユーザーガイド: タイミング・アナライザー

ID 683243
日付 1/31/2023
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ドキュメント目次

2.5.1.6. クロックレポートおよびクロック・ネットワーク・レポート

タイミング・アナライザーの Reports > Clocks > Report Clocks コマンドでは、デザイン内のすべてのクロック信号が報告されます。同等のスクリプトコマンドは report_clocks です。

Report Clocks では、Clock Summary レポートが生成されます。これには、デザイン内のクロック設定制約をもつすべての信号の詳細が一覧で示されます。

図 49. Clock Summary レポートで示されるデザインのクロック信号のプロパティー

同様に、Reports > Clocks > Report Clock Network... コマンドをクリックすると、高度なクロック構造 (クロック・マルチプレクサー、クロックゲート、クロック分周器など) の識別および評価に役立つカスタムレポートを生成することができます。

図 50. Report Clock Network ダイアログボックス
表 8.  Report Clock Network ダイアログボックスの設定
オプション 詳細
Report target 解析および報告する一連のクロックとノードを指定します。
Expand clock path すべての下位ノードを展開表示します。デフォルトの表示では、レポート内の瑣末なノードは折りたたまれています。
Include potential clock paths クロックパス上ではなく、レジスター・クロック・ポートのアップストリームにあるノードをレポートに含めます。
Report panel name レポートパネルのタイトルバーに表示される名前を指定します。
File name レポートデータを格納するオプションの出力ファイル名を指定します。
Tcl command 選択した GUI オプションに対応する Tcl 構文を表示します。コマンドは、Console から Tcl ファイルにコピーすることができます。

このレポートは、クロック・ネットワーク上のノードを階層的に表示します。入力クロックポートから始まり、クロックをクロックのロードに変換またはルーティングするその他のノードが続きます。Join Points は、クロック・マルチプレクサーなどを使用してクロック・ネットワークが収束しているかを示します。Statistics Table は、レポートで選択している信号に関する詳細を提供します。それには、ノードの着信クロックと発信クロックの関係などが含まれます。

図 51. Report Clock Network レポート

Clock Network レポートの任意のノードを右クリックして、Open Clock Network Viewer をクリックします。Clock Network Viewer には、クロックドメインとクロック・ネットワークの制約がグラフィック形式で表示されます。これは、グローバルに出入りする信号などのクロックツリーの問題を確認するのに役立ちます。このグラフィック表示を使用して、デザインの各部を駆動しているクロックを特定します。Clock Network Viewer は、クロック接続エッジを色分けしてクロックタイプを示します。

  • 青 - ベースクロック
  • オレンジ - 派生クロック
  • 緑 - マルチサイクル・クロック

デフォルトでは、短縮された信号名が表示されます。マウスポインターをクロック信号の上に重ねると、完全な信号名が表示されます。任意の信号を右クリックすると、Color Legend が表示されます。Zoom コントロールをクリックすると、より詳細な情報が表示されます。右クリックメニューから、回路図ビューを PDF としてエクスポートすることができます。

図 52. Clock Network Viewer

右クリックして、Report Paths from NodeReport Paths Thru NodeReport Paths To Node、または Focus On Node を選択すると、選択したノードでレポートを再実行することもできます。