インテル® Quartus® Primeプロ・エディションのユーザーガイド: タイミング・アナライザー

ID 683243
日付 1/31/2023
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ドキュメント目次

2.4.1. タイミング解析の動作条件の設定

タイミング・アナライザーの View > Timing Corners をクリックし、さまざまな電力および温度範囲でのタイミング解析に向けた動作条件を指定します。利用可能な動作条件は、デバイスおよびスピードグレードによって異なります。選択できるさまざまな動作条件は、マルチコーナー・タイミング解析のさまざまな「タイミングコーナー」を表しています。
図 41. Set Operating Conditions パネル


タイミング・アナライザーは、デバイスに適した選択可能な動作条件を Set Operating Conditions パネルに表示します。タイミングモデルの命名規則は次のとおりです。

<process in speed grade> <voltage/vid> <temperature>

次の例は、この命名規則を示しています。

  • Fast 900mV 40C Model
    • Fast - スピードグレードで最速のプロセスのタイミングモデル
    • 900mV - 公称の 900mV タイミングモデル
    • 40C - 低温 (40° C) のタイミングモデル
  • Slow vid<n> 100C Model
    • Slow - スピードグレードで最も遅いプロセスのタイミングモデル
    • vid - SmartVID を使用する解析のタイミングモデル
    • <n> - タイミングモデルのデバイス・スピード・グレード
    • 100C - 高温 (100° C) のタイミングモデル

電圧と温度の組み合わせを 1 つ以上選択し、Tasks ペインの Timing Slack にある Report Timing… をダブルクリックして、そのモデルのタイミング解析レポートの生成をコンフィグレーションします。生成されるレポートには、指定したすべての動作条件におけるワーストケースのタイミング・パス・スラックが表示されます。そのモデルのレポートを生成すると、レポートには、選択したすべての動作条件におけるワーストケースのタイミング・パス・スラックが表示されます。

次のコンテキスト・メニュー・オプションを使用して、Report ウィンドウにレポートを生成または再生成することができます。

  • Regenerate - 選択したレポートを再生成します。
  • Regenerate All Out of Date - 前回の生成後に SDC が変更されたために古くなったすべてのレポートを再生成します。
  • Delete All Out of Date - 古くなったレポートデータをすべて削除します。

GUI の代わりに、set_operating_conditions コマンドを -model-speed-temperature、および -voltage オプションとともに実行し、動作条件を指定することができます。set_operating_conditions を実行する際は、現在のデバイスに対して有効な動作条件のみを指定する必要があります。get_available_operating_conditions コマンドを実行すると、現在のデバイスに対するすべての有効な動作条件のリストが返されます。

次の例では、スロー・タイミング・モデルに動作条件を設定しています。電圧は 900mV、温度は 100° C です。

set_operating_conditions -model slow -temperature 100 -voltage 900