インテル® Quartus® Primeプロ・エディションのユーザーガイド: タイミング・アナライザー

ID 683243
日付 1/31/2023
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ドキュメント目次

2.6.5.6.1. クロック・レイテンシーの設定 (set_clock_latency)

Set Clock Latency (set_clock_latency) 制約を使用すると、クロック・ネットワークの追加遅延 (レイテンシー) を指定することができます。この遅延値は、最長 Late (-late) または最短 Early (-early) パスを介した仮想 (または理想的な) クロックの外部遅延を表し、クロック遷移の Rise (-rise) または Fall (-fall) を参照するものです。

セットアップ解析を計算する際に、タイミング・アナライザーはデータ到着パスに最長クロック・レイテンシーを使用し、クロック到着パスに最短クロック・レイテンシーを使用します。ホールド解析を計算する際は、タイミング・アナライザーはデータ到着時間に最短クロック・レイテンシーを使用し、クロック到着時間に最長クロック・レイテンシーを使用します。

クロック・レイテンシーには、クロック・ソース・レイテンシーとクロック・ネットワーク・レイテンシーの 2 種類があります。ソース・レイテンシーは、クロック発生元からクロック定義ポイント (クロックポートなど) までの伝播遅延です。ネットワーク・レイテンシーは、クロック定義ポイントからレジスターのクロックピンまでの伝播遅延です。レジスターのクロックピンでの合計レイテンシーは、クロックパスのソース・レイテンシーとネットワーク・レイテンシーの合計です。

デザインの任意のクロックポートへのソース・レイテンシーを指定するには、set_clock_latency コマンドを使用します。

注: タイミング・アナライザーは、ネットワーク・レイテンシーを自動的に計算します。そのため、set_clock_latency コマンドでは、-source オプションを使用して、ソース・レイテンシーのみを特徴付けることができます。