インテル® Quartus® Primeプロ・エディションのユーザーガイド: タイミング・アナライザー

ID 683243
日付 1/31/2023
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ドキュメント目次

1.2.4. リカバリーとリムーバル解析

リカバリー時間とは、次のクロックエッジに対する非同期コントロール信号のデアサート最小時間長です。

例えば、clear 信号や preset 信号は次のアクティブ・クロック・エッジの前に安定している必要があります。リカバリースラックの計算はクロック・セットアップ・スラックの計算と似ていますが、計算は非同期コントロール信号に適用されます。

図 15. 非同期コントロール信号がレジスターされる場合のリカバリースラック算出方法
図 16. 非同期コントロール信号がレジスターされない場合のリカバリースラック算出方法
注: 非同期リセット信号がデバイスの I/O ポートからの場合は、非同期リセットポートに入力遅延制約を作成し、タイミング・アナライザーでパスのリカバリー解析を実行できるようにする必要があります。

リムーバル時間とは、アクティブ・クロック・エッジ後に非同期コントロール信号のデアサートが安定している必要がある最小時間長です。タイミング・アナライザーでのリムーバルスラックの計算はクロック・ホールド・スラックの計算と似ていますが、計算は非同期コントロール信号に適用されます。

図 17. 非同期コントロール信号がレジスターされる場合のリムーバルスラック算出方法

図 18. 非同期コントロール信号がレジスターされない場合のリムーバルスラック算出方法

非同期リセット信号がデバイスピンからの場合は、非同期リセットピンに入力遅延制約を作成し、タイミング・アナライザーでパスのリムーバル解析を実行できるようにする必要があります。