F タイルのアーキテクチャーと PMA および FEC Direct PHY IP のユーザーガイド

ID 683872
日付 6/26/2023
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ドキュメント目次

2.1.2. 400G ハード IP および 200G ハード IP

F タイルは、400G ハード IP と 200G ハード IP をサポートします。400G ハード IP は、最大 4 個の FHT PMA または 16 個の FGT PMA とインターフェイス接続し (一度に 1 つ)、200G ハード IP は、最大 8 個の FGT PMA とインターフェイス接続します (Quad0 と Quad1)。

インテル® Quartus® Prime プロ・エディションのバージョン 23.1 以降、F タイルは混合トランシーバー・モードをサポートします。これは、400G ハード IP が最大 4 個の FHT PMA と 4 個の FGT PMA (Quad2) にインターフェイス接続するものです。

400G ハード IP と 200G ハード IP は、フラクチャーに分けることができます。フラクチャーのビルディング・ブロックはストリームです。

  • ストリームは、1 つの EMIB を 1 つの PMA に接続するデータパスの論理表現です。よって、1 つのストリームは 1 つの EMIB にマッピングされ、最大 32Gbps のデータを備えます。1 つの PMA で最大 4 つのストリームを接続することができます。
  • PMA の幅により、使用するストリーム数が決定します。幅が 32 以下の PMA では、それぞれ 1 つのストリームを使用します。幅が 64 の PMA では、それぞれ 2 つのストリームを使用します。幅が 128 の PMA では、それぞれ 4 つのストリームを使用します。次に例を示します。
    • 10GbE では、単一のストリームが必要
    • 4 つの 10Gbps PMA で実行される 40GbE の場合は、4 つのストリームが必要
    • 53Gbps PAM4 には 64 の PMA 幅が必要なため、2 つのストリームが必要
    • 100Gbps PAM4 には 128 の PMA 幅が必要なため、4 つのストリームが必要
  • 次の「ハード IP のフラクチャーとストリーム」の図を参照してください。
    • 400G ハード IP では、Stream0 から Stream15EMIB_23 から EMIB_8 にそれぞれマッピングされます。
    • 200G ハード IP では、Stream0 から Stream7EMIB_7 から EMIB_0 にそれぞれマッピングされます。
1 つまたは複数のストリームが結合され、フラクチャーを形成します。例えば、16 のストリームが結合されて st_x16 フラクチャーを形成します。フラクチャーには、MAC、PCS、FEC、またはその 3 つを組み合わせて含めることができます。もしくは、3 つすべてをバイパスすることができます。フラクチャーの命名規則は次のとおりです。
<st as an abbreviation of stream>_x<number of streams in the fracture>_<index number>
例えば、 st_x2_2 フラクチャーは、インデックス番号 2 の最大 32Gbps データの 2 つのストリームを結合します。

400G ハード IP の各フラクチャーには、MAC、PCS、および FEC が含まれます。200G ハード IP の各フラクチャーには、PCS と FEC が含まれます。400G ハード IP は、200G ハード IP のスーパーセットです。MAC、または 200Gbps を超える帯域幅が必要な場合は、400G ハード IP を使用します。サポートされるデータレートに関しては、PMA のデータレートを参照してください。

表 3.  400G ハード IP および 200G ハード IP でサポートされるフラクチャー
フラクチャー・タイプ 400G ハード IP (MAC、PCS、FEC) 200G ハード IP (PCS、FEC) プロトコル例
フラクチャー数 (n) フラクチャーあたりのストリームと EMIB 数 フラクチャー数 (n) フラクチャーあたりのストリームと EMIB 数
st_x1 16 1 8 1

9.8Gbps PMA Direct

10GbE-1 IEEE イーサネット

25GbE-1 IEEE イーサネット

16G ファイバーチャネル

32G ファイバーチャネル

st_x2 8 2 4 2

50GbE-1 および 50GbE-2 IEEE イーサネット

50GbE-1 および 50GbE-2 Ethernet Technology Consortium

64G ファイバーチャネル

st_x4 4 4 2 4

40GbE-4 IEEE イーサネット

100GbE-1、100GbE-2、100GbE-4 IEEE イーサネット

100GbE-2 Ethernet Technology Consortium

100G Interlaken (RS-FEC 付き)

128G ファイバーチャネル

st_x8 2 8 1 8

200GbE-2、200GbE-4、200GbE-8 IEEE イーサネット

200GbE-4 Ethernet Technology Consortium

st_x16 1 16 該当なし 該当なし

400GbE-4 IEEE イーサネット

400GbE-8 Ethernet Technology Consortium

400G FlexO

表 4.  400G ハード IP および 200G ハード IP でサポートされるコンフィグレーション
コンフィグレーション

MAC

(400G ハード IP 専用)

PCS

(8b/10b なし)

FEC PMA プロトコル例
400G ハード IP でサポートされる
フルハード IP (MAC あり) はい はい オプション FHT または FGT イーサネット
400G ハード IP および 200G ハード IP でサポートされる
PCS Direct 使用されない はい オプション

400G ハード IP の場合は FHT または FGT

200G ハード IP の場合は FGT

CPRI (Common Public Radio Interface) 24G
FlexE 使用されない はい (64b/66b エンコーダー/デコーダーのバイパス) オプション

400G ハード IP の場合は FHT または FGT

200G ハード IP の場合は FGT

FlexE
Open Transport Network (OTN) 使用されない はい (64b/66b エンコーダー/デコーダーおよびスクランブラーのバイパス) オプション

400G ハード IP の場合は FHT または FGT

200G ハード IP の場合は FGT

OTN
FEC Direct 使用されない 使用されない はい

400G ハード IP の場合は FHT または FGT

200G ハード IP の場合は FGT

Interlaken 300G-6、32G ファイバーチャネル、64G ファイバーチャネル
PMA Direct 使用されない 使用されない 使用されない

400G ハード IP の場合は FHT または FGT

200G ハード IP の場合は FGT

CPRI (低データレート)、HDMI (High-Definition Multimedia Interface)、SDI (シリアル・デジタル・インターフェイス)、JESD204B/C
図 2. 400G ハード IP のフラクチャーとストリーム
図 3. 200G ハード IP のフラクチャーとストリーム

400G ハード IP と 200G ハード IP では、さまざまなフラクチャーの組み合わせを使用することができます。フラクチャーを使用すると、同じストリームを共有する左右のフラクチャーを使用できなくなります。例えば、400G ハード IP の場合、 st_x8_0 および st_x16_0 のフラクチャーでは 8 つのストリーム (Stream0 から Stream7) を共有します。また、 st_x2_0 および st_x8_0 のフラクチャーでは 2 つのストリーム (Stream0Stream1) を共有します。

よって、400G ハード IP で st_x8_0 を使用すると、次のフラクチャーが使用できなくなります。

  • st_x16_0
  • st_x4_0
  • st_x4_1
  • st_x2_0 - st_x2_3
  • st_x1_0 - st_x1_7
図 4. 400G ハード IP においてストリームごとに使用可能なフラクチャー

また、200G ハード IP で st_x2_0 を使用すると、次のフラクチャーが使用できなくなります。

  • st_x8_0
  • st_x4_0
  • st_x1_1
  • st_x1_0
図 5. 200G ハード IP においてストリームごとに使用可能なフラクチャー