インテル® Quartus® Primeプロ・エディション ユーザーガイド: パーシャル・リコンフィグレーション

ID 683834
日付 5/11/2020
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ドキュメント目次

1.6.3.1. フロアプラン制約の段階的適用

PR実装には、デザインおよびデバイスのリコンフィグレーション可能なパーティションを識別する追加の制約が必要です。この制約は、Compilerのタイミング・クロージャー能力に大きく影響します。タイミング・クロージャーの問題を回避したり、より簡単に修正したりするためには、各制約を段階的に実装し、Compilerを実行してから、タイミング・クロージャーを検証します。
注: PRデザインでは、フラットデザインよりも制約の多いフロアプランが必要です。PRデザイン全体の密度およびパフォーマンスは、同等のフラットデザインよりも低くなる可能性があります。
次の手順では、PRデザインの要件を段階的に展開する方法について説明します。
  1. ベースリビジョンを実装するため、最も複雑なペルソナを各PRパーティションに対して使用します。この初期実装には、すべてのペリフェラル制約を持つ完全なデザインおよび最上位の .sdc タイミング制約を含めてください。この実装では、PR領域のLogic Lock領域制約は含めないでください。
  2. パーティションを作成するため、Design Partitions Windowで、領域のTypeオプションをDefaultに設定します。すべてのPRパーティションに対して行います。
  3. 各パーティションの境界をレジスター化し、適切なタイミングマージンを確保します。
  4. タイミング・アナライザーを使用してタイミング・クロージャーが正常に行われたかどうかを確認します 。
  5. 必要な信号すべてがグローバル・ネットワークで駆動されていることを確認します。FitterのAuto Global Clockオプションをディスエーブルし (Assignments > Settings > Compiler Settings > Advanced Settings (Fitter))、非グローバル信号の昇格を回避します。
  6. Logic Lockコアのみの配置領域を各パーティションに対して作成します。
  7. ベースリビジョンの再コンパイルをLogic Lock制約を使用して行い、タイミング・クロージャーを検証します。
  8. Reservedオプションを各Logic Lock領域に対してイネーブルし、配置領域内のPRパーティションが排他的に配置されるようにします。Reservedオプションをイネーブルすると、スタティック領域ロジックの配置がPRパーティションの配置領域にされることを回避できます。
  9. Reserved制約でベースリビジョンを再コンパイルしてから、タイミング・クロージャーを検証します。
  10. Design Partitionsウィンドウで、各PRパーティションのTypeReconfigurableとして指定します。このアサインメントによってCompilerでは、ワイヤーLUTをPRパーティションの各インターフェイスに追加し、パーシャル・リコンフィグレーションのためのコンパイルチェックを追加で行います。
  11. Reconfigurable制約を使用してベースリビジョンを再コンパイルし、タイミング・クロージャーを検証します。これで最上位パーティションをエクスポートし、異なるペルソナのPR実装のコンパイルで再利用することができます。