Eタイル・トランシーバーPHYユーザーガイド

ID 683723
日付 12/09/2021
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ドキュメント目次

6.5.2. 手動リセットモード

手動モードでは、すべてのポートが公開され、柔軟な制御ができます。RXモードとTXモードのリセットシーケンスに従って、リセット要求を送信します。

注: 手動リセットモードは、フラクチャードRS-FECを使用する場合に必要です。
表 62.  手動モードがイネーブルされているネイティブPHY IPポート
ポート 入力/出力 クロックドメイン 説明
rx_reset_req 入力 非同期 Master TRSにRXリセットのスケジューリングを要求
rx_reset_ack 出力 非同期 rx_aib_resetrx_pmaif_resetrx_rsfec_reset をアサート/デアサートするための有効なウィンドウ
rx_aib_reset 入力 非同期 RX EMIBデータパスをリセット
rx_pmaif_reset 入力 非同期 RX PMAデジタルロジックをリセット
rx_rsfec_reset 入力 非同期 RX RS-FECデータパスをリセット
rx_transfer_ready 出力 非同期 RX EMIBデータパスの準備ができていることを示すネイティブPHY IPコアからの出力
rx_pma_ready 出力 非同期 PMAの準備ができたことを示すPMAからの出力。これをアサートした後で、RXリセットをアサートまたはデアサートしてください。
rx_is_lockedtodata 出力 非同期 CDRが着信シリアルデータにロックされたことを示すPMAからの出力
tx_reset_req 入力 非同期 Master TRSにTXリセットのスケジューリングを要求
tx_reset_ack 出力 非同期 tx_aib_resettx_pmaif_resettx_rsfec_resetrsfec_reset をアサートまたはデアサートするための有効なウィンドウ
rsfec_reset 入力 非同期 すべてのRS-FECロジックをリセット
tx_aib_reset 入力 非同期 TX EMIBデータパスをリセット
tx_pmaif_reset 入力 非同期 TX PMAデジタルロジックをリセット
tx_rsfec_reset 入力 非同期 TX RS-FECデータパスをリセット
tx_transfer_ready 出力 非同期 TX EMIBデータパスの準備ができていることを示すネイティブPHY IPコアからの出力
tx_pma_ready 出力 非同期 PMAの準備ができていることを示すPMAからの出力。このアサートは、TXリセットをアサートまたはデアサートする前に行ってください。

リセットrx_readytx_ready ポートは、手動リセットモードでは表示されません。

図 81. 手動リセットモード

tx_reset_req または rx_reset_req ポートをアサートして、デジタルリセットのプロセスを開始します。tx_reset_req またはrx_reset_req のアサートは、リセット信号をアサートまたはデアサートするたびに行います。req ポートのアサートは、複数のチャネルで同時に行うことができます。Local TRSとMaster TRSでは、リセットをラウンドロビン方式でタイミングをずらして行います。ただし、次のことに注意してください。

  • RS-FECブロックを使用していて、TXとRXの両方をリセットする場合は、ある特定のチャネルでTXリセットを完了してから、そのチャネルでRXをリセットしてください。
  • tx_pma_ready 出力のアサートは、必ず tx_reset_req のアサート前に行ってください。
  • rx_pma_ready 出力のアサートは、必ず rx_reset_req のアサート前に行ってください。
  • rx_is_lockedtodata を監視してください。
  • rx_lockedtodata を180µsの間Highに保った後で、RXデジタルリセットのデアサートができます。

次の使用モデルがサポートされています。

  1. 複数の reset_req をアサートしてください。Local TRSにより、reset_req信号をMaster TRSに転送します。
  2. Master TRSは、reset_req の1つを選択し、200ns待機してからreset_ack出力をアサートします。
  3. EMIB、RS-FEC、およびPMAインターフェイスでリセットをアサートします。TXおよびRXリセットシーケンスについては、図 83 から図 90 を参照してください。
  4. reset_req 信号のデアサートは、ブロックをリセットしてから行います。
  5. Master TRSでは、デアサートされた reset_req を確認し、reset_ack 出力をデアサートします。
    注: Master TRSにより reset_ack 出力が400µs後に自動的にデアサートします。その場合は、reset_req 入力をデアサートしてから再度アサートして、ラウンドロビンのプールに再度入ります。
  6. Master TRSは、ラウンドロビン方式で次の要求に進み、200ns待機してから次の reset_ack をアサートします。

下図で示しているのは、tx_reset_req/rx_reset_req 入力を使用してリセットウィンドウを要求する方法と、tx_reset_ack/rx_reset_ack によって、有効なリセットウィンドウを返すMaster TRSをマークする方法です。

図 82. 手動モードのリセット・タイミング・モデルタイミングウィンドウ中に reset_ack 出力がHighの場合、ブロックを順番にリセットします。図中の番号は上述の手順を指しています。

図 83図 84 では、TXおよびRXリセットをアサートする方法を示しています。

図 83. RXリセットのアサートのタイミング波形
図 84. TXリセットのアサートのタイミング波形

図 86 、と 図 87 では、TXおよびRXリセットをデアサートする方法を示しています。

図 85. RXリセットのデアサートのタイミング波形 (PMA Directモード)
図 86. RXリセットのデアサートのタイミング波形 (RS-FECがイネーブルされている場合)
図 87. TXリセットのデアサートのタイミング波形

リセットシーケンスを完了するための時間は400μsしかありません。これは、リセットをアサートし、PMAをリコンフィグレーションし、リセットをデアサートするのには十分ではありません。したがって、リセットのアサートを1つのリセットウィンドウで行い、PMAをリコンフィグレーションした後で、リセットのデアサートを2番目のウィンドウで行ってください。詳細は図 88図 89、および図 90 を参照してください。

RS-FECブロックはFECシンボルに自動的にロックされます。そのため、RS-FECブロックをrsfec_resettx_rsfec_reset、 または rx_rsfec_reset 信号を介してリセットする必要はありません。

図 88. RX PMAリコンフィグレーションのタイミング波形 (リセット・コントローラーを手動モードで使用した場合) (PMA Directモード)
図 89. RX PMAリコンフィグレーションのタイミング波形 (リセット・コントローラーを手動モードで使用した場合) (RS-FECがイネーブルされている場合)
図 90. TX PMAのリコンフィグレーションのタイミング波形 (リセット・コントローラーを手動モードで使用した場合)