PCI Express* 向けRタイル Avalon® StreamingインテルFPGA IPユーザーガイド

ID 683501
日付 10/07/2022
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ドキュメント目次

2.3.3.3. トランザクション層の概要

次の図で示するのは、PCI Express向けRタイル Avalon® -ST IPのトランザクション層の主要なブロックです。

図 11. PCI Express向けRタイル Avalon® -ST IPのトランザクション層のブロック図

RAS (信頼性、可用性、および保守性) ブロックには、リンクの整合性を維持するための一連の機能が含まれています。

例えば、トランザクション層は、送信ロジックにオプションのECRCを挿入し、受信ロジックでそれをチェックすることにより、エンドツーエンドのデータを保護します。

アプリケーション・ロジックによってTLPヘッダーにTLP Digest (TD) ビットを設定すると、PCIe向けRタイル Avalon® -ST IPによりECRCが自動で付加されます。

注: TLPバイパスモードの場合、PCIeハードIPでは、ECRCの生成/チェックは行いません。また、受信したTLPにECRCがある場合は、ECRCは削除しません。

TXブロックでは、受信したTLPをそのまま送信します。また、ノンポステッドTLPに関する情報をCPLタイムアウト・ブロックに送信して、CPLタイムアウト検出を行います。

PCI Express向けRタイル Avalon® -ST IPのRXブロックは、次の2つの主要ブロックで構成されています。
  • Filteringブロック: このモジュールは、TLPが良好か不良かをチェックし、関連付けられているエラーメッセージとコンプリーションを生成します。また、受信したコンプリーションを追跡し、コンプリーション・タイムアウト (CPLタイムアウト) ブロックを更新します。
  • RX Buffer Queue: PCIe向けRタイルIPには、ポステッド/ノンポステッド・トランザクションおよびコンプリーション用に、別々のキューがあります。これにより、受信したTLPのヘッドオブキュー・ブロッキングを回避することができます。また、PCIeの順序規則に従ってTLPの抽出する柔軟性があります。
図 12. PCI Express向けRタイル Avalon® -ST IPのRXブロック図
注: 受信したCPL処理ブロックには、CPL追跡メカニズムが含まれます。
注: Avalon-STインターフェイスでは、分割バス・アーキテクチャーを使用しています。x16およびx8コンフィグレーションでは、1024ビットのAvalon-STデータバスは、256ビットデータの4つのセグメントで構成されています。これは、このインターフェイスの帯域幅効率を改善するためのものです。この分割バス・アーキテクチャーにより、複数のTLPパケットの送受信を1クロックサイクルですることができます。詳細については、Avalon Streamingインターフェイスを参照してください。