PCI Express* 向けRタイル Avalon® StreamingインテルFPGA IPユーザーガイド

ID 683501
日付 10/07/2022
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ドキュメント目次

2.3.1. クロック

PCIeハードIPモードでは、 PCI Express* 向けRタイルAvalon Streaming IPには、プライマリー・クロック・ドメインが4つあります。
  • PHYクロックドメイン (= core_clk ドメイン): このクロックは、SerDesパラレルクロックに同期しています。
  • EMIB/FPGAファブリック・インターフェイス・クロック・ドメイン (= pld_clk ドメイン): このクロックは、SerDesで使用するものと同じリファレンス・クロック (refclk0) から派生します。ただし、このクロックはスタンドアロンのコアPLLから生成されます。
  • インバンド信号用のアプリケーション・クロック・ドメイン (coreclkout_hip): このクロックはRタイルIPからの出力です。また、周波数はRタイルIPと同じです。pld_clk.
  • サイドバンド信号用のアプリケーション・クロック・ドメイン (slow_clk): このクロックも、RタイルIPからの出力です。coreclkout_hip を2/4で分周したバージョンです。
図 2. PCIeモードのクロックドメイン
表 10.  PHYクロックとアプリケーション・クロックの周波数
モード PHYクロック周波数 アプリケーション・クロック周波数
PCIe Gen1 1000MHz Gen1は、リンクのダウン・トレーニングを介してのみサポートされ、ネイティブではサポートされません。したがって、アプリケーション・クロック周波数は、IP Parameter Editorで選択したコンフィグレーションによって異なります。例えば、Gen3コンフィグレーションを選択すると、アプリケーション・クロック周波数は250MHzから300MHzです。
PCIe Gen2 1000MHz Gen2は、リンクのダウン・トレーニングを介してのみサポートされ、ネイティブではサポートされません。したがって、アプリケーション・クロック周波数は、IP Parameter Editorで選択したコンフィグレーションによって異なります。例えば、Gen3コンフィグレーションを選択すると、アプリケーション・クロック周波数は250MHzから300MHzです。
PCIe Gen3 1000MHz 250MHz ~ 500MHz (*)
PCIe Gen4 1000 MHz 250MHz ~ 500MHz (*)
PCIe Gen5 1000MHz 400MHz ~ 500MHz
注: (*) アプリケーション・クロック周波数のGen3およびGen4での最高周波数が使用できるデバイスは、OPN番号の末尾にR2またはR3が付いているデバイスに限られます。詳細については、 インテル® Agilex™ FPGA & SoCデバイスの概要を参照してください。
注: リンクのダウン・トレーニングのシナリオでは、RタイルがGen3、Gen4またはGen5でコンフィグレーションされ、リンクが低速にダウン・トレーニングされた場合、アプリケーション・クロック周波数は、PLD Clock Frequencyパラメーターで設定されたコンフィグレーション済み周波数で動作を続けます。例えば、PCIe Hard IP ModeパラメーターがGen5 1x16に設定され、PLD Clock Frequencyパラメーターが500MHzに設定されると、PLDクロック周波数は、リンクがGen4以下にダウン・トレーニングされている場合でも、500MHzで動作し続けます。

Rタイルには、パッケージレベルで refclk0refclk1 の2つのリファレンス・クロック入力があります。100MHzリファレンス・クロック・ソースをこの2つの入力に接続する必要があります。ポートモードに応じて、1つのクロックソースまたは2つの独立したクロックソースを使用して2つの refclk 入力を駆動します。

1x16および4x4モードでは、次の図で示すように、refclk 入力を単一のクロックソースを使用して (ファンアウト バッファーを介して) 駆動します。

図 3. 1x16および4x4モードで単一の100MHzクロックソースを使用する場合
2x8モードでは、refclk 入力を駆動するには、システム・アーキテクチャーに応じて、前述のように単一の100MHzクロックソースを使用するか、2つの独立した100MHzソース (独立した100MHzクロックソースを2x8モードで使用するを参照) を使用します。例えば、システムの各x8ポートが別々のCPU/Root Complexに接続している場合、 独立したクロックソースを使用して、この refclk 入力を駆動する必要がある場合があります。その場合、ポート0の refclk0 入力は、常に動作している必要があります。これは、EMIBを介してRタイルとFPGAファブリック間のデータ転送を制御するRタイルコアPLLのリファレンス・クロックを供給するためです。このクロックがダウンすると、ポート0のリンクがダウンし、ポート1はFPGAファブリックと通信できなくなります。次に示すガイドラインは、2x8モードで2つの独立した refclk を実装するためのものです。
  • リンクが2つの別々のリファレンス・クロックを処理できる場合は、オンボードのフリーランニング・オシレーターを使用して、Rタイルの refclk0 を駆動します。
  • リンクで共通のリファレンス・クロックを使用する必要がある場合、PERST# によってこのリファレンス・クロックの安定性を示す必要があります。このリファレンス・クロックがダウンした場合は、Rタイル全体をリセットする必要があります。
図 4. 独立した100MHzクロックソースを2x8モードで使用する