PCI Express* 向けRタイル Avalon® StreamingインテルFPGA IPユーザーガイド

ID 683501
日付 10/07/2022
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ドキュメント目次

2.3.3.1. PMA/PCS

PCI Express向けRタイル Avalon® -ST IPに含まれているフィジカル・メディア・アタッチメント (PMA) およびPCI Expressフィジカル・コーディング・サブレイヤー (PCIe PCS) ブロックを使用して、物理層 (PHY) パケットを処理します。PMAによる高速シリアルデータの送受信は、シリアルレーンで行います。PCSは、PMAとPCIeコントローラー間のインターフェイスとして機能し、データのエンコードとデコード、スクランブルとデスクランブル、ブロック同期などの機能を実行します。PCSとPCIeコントローラーが使用できるのは、PCIeハードIPモードを使用している場合のみです。PIPEモードの機能の説明については、PIPE Directモード を参照してください。

RタイルPMAは、2つのオクテットで構成されています。各オクテットには、送信PLLのペアと、最大32GT/sで実行できる8つのSerDesレーンが含まれています。これにより、さまざまなTXおよびRX機能を実行できます。

Slow PLLでは、Gen1/Gen2速度に必要な送信クロックを生成します。一方、Fast PLLでは、Gen3/Gen4/Gen5速度に必要なクロックを生成します。

PMAで実行する機能は、シリアライゼーション/デシリアライゼーション、クロック・データ・リカバリーのほか、Continuous Time Linear Equalizer (CTLE)、Decision Feedback Equalizer (DFE)、送信イコライゼーションなどのアナログ・フロントエンド機能です。

トランスミッターを構成する3タップ・イコライザーには、プリカーソル1タップ、メインカーソル1タップ、ポストカーソル1タップが備えられています。

レシーバーを構成するのは、Gen3/Gen4/Gen5の速度に適応する減衰 (ATT)、CTLE、電圧ゲインアンプ (VGA)、およびDFEブロックです。RXレーン・マージニングはPHYでサポートされています。レーン・マージニングにより、タイミングと電圧のマージニングをサポートします。

タイミング・マージニング機能は次のとおりです。
  • 最大タイミングオフセット: -0.5UI ~ +0.5UI
  • タイミングステップ数: 63
  • 独立した左右のタイミング・マージニングはサポートされていません。
  • Independent Error Samplerはサポートされていません (レーン・マージニングにより、データストリームでロジックエラーが発生し、LTSSMがRecovery状態になる可能性があります)。
電圧マージニング機能は次のとおりです。
  • 最大電圧オフセット: -120mV ~ +120mV
  • 電圧ステップ数: 127