Nios® Vエンベデッド・プロセッサー・デザイン・ハンドブック

ID 726952
日付 10/31/2022
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ドキュメント目次

4.6.1.2. ソフトウェア・デザインフロー

この項では、Nios Vプロセッサー・ソフトウェア・プロジェクトを生成および構築するためのデザインフローを提供します。ビルドフローを合理化するために、デザイン・プロジェクトで同様のディレクトリー・ツリーを作成することをお勧めします。次のソフトウェア・デザインフローは、このディレクトリー・ツリーに基づいています。

ソフトウェア・プロジェクトのディレクトリー・ツリーを作成するには、次の手順に従います。

1. デザイン・プロジェクト・フォルダーに、software というフォルダーを作成します。

2. software フォルダーに、app および bsp という2つのフォルダーを作成します。

図 77. ソフトウェア・プロジェクトのディレクトリー・ツリー

アプリケーションBSPプロジェクトの作成

BSP Editorを起動するには、次の手順に従います。

  1. Platform Designerウィンドウで、File > New BSPを選択します。Create New BSPウィンドウが表示されます。
  2. BSP setting fileでは、software/bsp フォルダーに移動し、BSPに settings.bsp という名前を付けます。

    BSPパス: <project directory>/software/bsp/settings.bsp

  3. System file (qsys or sopcinfo) では、Nios V/mプロセッサー・プラットフォーム・デザイナー・システム (.qsys) ファイルを選択します。
  4. Quartus projectでは、Quartus Project Fileを選択します。
  5. Revisionでは、正しいリビジョンを選択します。
  6. CPU nameでは、Nios V/mプロセッサーを選択します。
  7. Operating systemでは、Altera HALを選択します。
  8. Createをクリックして、BSPファイルを作成します。
    図 78. Create New BSPウィンドウ

BSP EditorのコンフィグレーションおよびBSPプロジェクトの生成

  1. Main > Settings > Advanced > hal.linkerに移動します。
  2. 次の設定をイネーブルします。
    • allow_code_at_reset
    • enable_alt_load
    • enable_alt_load_copy_rwdata
    図 79. hal.linker設定
  3. BSP Editorで、BSP Linker Scriptタブをクリックします。
  4. すべてのLinker Section NameリストをOCRAMに設定します。
  5. Generate BSPをクリックします。BSPの生成が成功したことを確認します。
  6. BSP Editorを閉じます。

アプリケーション・プロジェクト・ファイルの生成

  1. software/app フォルダーに移動し、アプリケーション・ソースコードを作成します。
  2. Nios Vコマンドシェルを起動します。
  3. 以下のコマンドを実行して、ユーザー・アプリケーション CMakeLists.txt を生成します。
niosv-app --app-dir=software/app --bsp-dir=software/bsp \
    --srcs=software/app/<user application>

アプリケーション・プロジェクトのビルド

インテルFPGA向けの RiscFree* IDE、Eclipse Embedded CDT、またはコマンドライン・インターフェイス (CLI) を使用してアプリケーション・プロジェクトのビルドを選択できます。

CLIを使用する場合は、次のコマンドを使用してアプリケーションをビルドできます。

cmake -G "Unix Makefiles" -B software/app/build -S software/app
make -C software/app/build
ユーザー・アプリケーション (.elf) ファイルは、software/app/build フォルダーに作成されます。

HEXファイルの生成

フラッシュデバイスのプログラミングに適した .jic ファイルを作成できるように、アプリケーションの.elfファイルから .hex ファイルを生成する必要があります。

  1. Nios Vコマンドシェルを起動します。
  2. Nios® Vプロセッサー・アプリケーションをOCRAMから起動するには、次のコマンドラインを使用して、アプリケーションのELFをHEXに変換します。このコマンドは、ユーザー・アプリケーション (ram.hex) ファイルを作成します。
    elf2hex software/app/build/<user_application>.elf -o ram.hex \
        -b <base address of OCRAM> -w <data width of OCRAM> \
        -e <end address of OCRAM>
  3. ハードウェア・デザインをリコンパイルして、ram.hex のOCRAMへのメモリー初期化を行います。