Nios® Vエンベデッド・プロセッサー・デザイン・ハンドブック

ID 726952
日付 10/31/2022
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ドキュメント目次

5.8.1. MicroC/OS-IIのリソース

この項では、µC/TCP-IP Simple Socket Serverアプリケーションを実装するタスク、キュー、イベントフラグ、およびセマフォーについて説明します。

タスク

次の表に、µC/TCP-IP Simple Socket Serverアプリケーションを実装するμC/OS-IIタスクを示します。
表 25.  µC/TCP-IP Simple Socket ServerのµC/OS-IIタスク
タスク 説明
SSSCreateOSDataStructs()

すべてのµC/OS-IIリソースのインスタンスを作成します。

SSSCreateTasks()

ネットワーク・サービスを使用しないタスクを初期化します。

SSSSimpleSocketServerTask() ソケットサーバー接続を管理し、関連するサブルーチンを呼び出してソケット接続を管理します。
LEDManagementTask() SSSLEDCommandQという名前のµC/OS-IIキューから受信したコマンドによって駆動されるLEDを管理します。
LEDLightshowTask() LEDManagementTask() でイネーブルされると、LEDライトショーを管理します。

タスク間通信リソース

次のグローバルハンドル (またはポインター) は、µC/OS-IIタスク間通信リソースを作成および操作します。すべてのリソースはSimple Socket Serverで始まり、ソフトウェア・モジュール間で共有されるNios V Simple Socket Serverによって提供されるパブリックリソースを示します。

SSSCreateOSDataStructs() 関数は、これらのリソースを simple_socket_server.c で宣言して作成します。

  • SSSLEDCommandQ: μC/OS-IIキュー。シンプル・ソケット・サーバー・タスク SSSSimpleSocketServerTask() から開発ボードLEDコントロール・タスク LEDManagementTask() にコマンドを送信します。
  • SSSLEDLightshowSem: µC/OS-IIセマフォー。LEDが更新される前に LEDLightshowTask() によって参照されます。
  • SSSLEDEventFlag: µC/OS-IIフラグ。LEDのうちの1つに対応します。
注: µC/TCP-IP Simple Socket Serverは、大文字の頭字語プリフィクスを使用して各ソフトウェア・モジュールのパブリックリソースを識別し、アンダースコア付きの小文字を使用して、ソフトウェア・モジュールの内部で使用されるプライベート・リソースまたは関数を示します。

以下は、ソフトウェア・モジュールの頭字語識別子です。

  • SSS: µC/TCP-IP Simple Socket Serverソフトウェア・モジュール
  • LED: LED管理ソフトウェア・モジュール
  • OS: µC/OS-II RTOSソフトウェア・コンポーネント