インテル® Arria® 10 トランシーバーPHY ユーザーガイド

ID 683617
日付 4/20/2017
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ドキュメント目次

5.2.1.6. スクランブラ

スクランブラは、信号をDC バランスする遷移を作成し、CDR 回路を支援するためにデータをランダム化します。スクランブラはx58 + x39 +1 多項式を使用し、Interlaken プロトコルに使用される同期スクランブルと10GBASE-R プロトコルに使用される非同期 (「自己同期」とも称される) スクランブルの両方をサポートします。

非同期 (自己同期) モードでは、初期化シードは不要です。各66 ビットデータ・ブロック内の2 つの同期ヘッダービットを除いて、連続的にリニア・フィードバック・シフトレジスター (LFSR) 内に供給することによって64 ビット・ペイロードの全体がスクランブルされます。これにより、同期ヘッダービットがスクランブラをバイパスしている間にスクランブルされたデータを生成します。初期シードはすべて1s に設定されています。10GBASE-R プロトコルのシードは、ネイティブPHY IP パラメーター・エディターを使用して変更することができます。

図 235. シリアル実装の非同期スクランブラ


同期モードでは、スクランブラは、最初に各レーン上の異なるプログラマブル・シードにリセットされた後で動作を開始します。スクランブラの現在の状態は、スクランブルされたデータを生成するためにデータとXOR されます。スクランブラのデータチェッカーはデータをモニターし、データをスクランブルすべきかどうかを判断します。同期ワードが検出される場合、同期ワードはスクランブルされることなく送信されます。スクランブラ・ステート・ワードが検出される場合、現在のスクランブル・ステートはスクランブラ・ステート・ワードの58 ビット・スクランブル・ステート・フィールド内に書き込まれ、リンク上で送信されます。レシーバーはこのスクランブル・ステートを使用して、デスクランブラを同期します。シードは自動的にInterlaken プロトコル向けに設定されます。

図 236. 異なるプログラマブル・シードを示す同期スクランブラ