H-tile Ethernet Hard IPユーザーガイド: インテル® Stratix® 10デバイスおよび インテル® Agilex™ デバイス用

ID 683430
日付 12/08/2020
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ドキュメント目次

4. 機能の説明

H-tile Ethernet Hard IPのMAC+PCSバリエーションでは、イーサネットMACの実装をIEEE 802.3 Ethernet Standard に従って行います。IPコアでは、フレームカプセル化およびデータフローの処理をクライアント・ロジックとイーサネット・ネットワークとの間で行います。これには、ハードIPに実装された100Gbps Ethernet PHYを使用します。

送信方向では、MACではクライアント・フレームを受け入れ、パケット間ギャップ (IPG)、プリアンブル、開始フレーム識別子 (SFD)、パディング、およびCRCビットを挿入してからそれをPHYに渡します。ユーザーは、MACをコンフィグレーションして、追加の受け入れをクライアント・フレームで行うようにすることができます。MACではまた、TX統計情報カウンターを更新します。PHYではMACフレームをエンコードします。これは、信頼性の高い伝送をメディアを介してリモートエンドに対して行うために必要です。

受信方向では、PHYではフレームをMACに渡します。MACでは、フレームをPHYから受け取り、チェックを実行し、統計情報カウンターを更新し、CRC、プリアンブル、およびSFDを取り除き、フレームの残りをクライアントに渡します。RXプリアンブル・パススルー・モードでは、MACではプリアンブルとSFDを取り除くのではなく、クライアントに渡します。ユーザーは、MACをコンフィグレーションして、完全なRXフレームがクライアント・インターフェイスで提供されるようにすることができます。フレームはCRCバイトが削除されたものか、またはCRCおよびRX PADバイトが削除されたものです。

H-tile Ethernet Hard IPコアでは、PCS Onlyのバリエーションもサポートします。このバリエーションでは、クライアントにMIIインターフェイスを提供し、イーサネット・パケットを送受信します。これには、ハードIPに実装された100GbpsイーサネットPHYを使用します。

MAC+PCSおよびPCS Onlyのバリエーションのほかに、IPコアでは、OTNまたはFlexE onlyのバリエーションもサポートします。これらのバリエーションでは、アプリケーションによって66bブロックをRXおよびTX PCSに対して読み書きすることができるようになり、MACのバイパスは、ハードIPに実装された100GbpsイーサネットPHYを介して行います。OTNバリエーションには、エンコーダー/デコーダーとスクランブラー/デスクランブラーはありません。FlexEバリエーションには、エンコーダー/デコーダーはありません。
注: H-tile Ethernet Hard IPでは、OTN機能の暫定サポートを提供しています。詳細は、最寄りのインテル販売代理店にお問い合わせいただくか、次のリンクからインテルプレミアサポート (IPS) ケースを提出してください。 https://www.intel.com/content/www/us/en/programmable/my-intel/mal-home.html