H-tile Ethernet Hard IPユーザーガイド: インテル® Stratix® 10デバイスおよび インテル® Agilex™ デバイス用

ID 683430
日付 12/08/2020
Public
ドキュメント目次

6.12. クロック

トランシーバーのリファレンス・クロック (i_clk_ref) 周波数は、IPコアによってサポートされる値に設定してください。H-tile Ethernet Hard IPコアでサポートする clk_ref 周波数は、644.53125MHz±100ppmまたは322.265625MHz±100ppmです。±100ppmの値は、トランシーバーのリファレンス・クロックを提供するクロックソースに対して必要になります。

すべてのH-tile Ethernet Hard IPコアのバリエーションでは、パラメーター・エディターのEnable SyncEパラメーターをオンにするかどうかに関わらず、同期イーサネット規格をサポートしています。Sync-Eバリエーションでは、RXリカバリークロックがトップレベルの出力信号として提供されます。

Synchronous Ethernet規格は、ITU-T G.8261、G.8262、およびG.8264の推奨事項で説明されているとおり、TXクロックをフィルタリングし、RXリファレンス・クロックとの同期を一連のノードにより維持する必要があります。想定される使用方法では、ユーザーロジックによってTX PLLリファレンス・クロックを駆動する際に、フィルター処理されたバージョンのRXリカバリークロック信号を使用し、送受信機能が確実に同期に保たれるようにします。この使用モデルでは、H-tile Ethernet Hard IPコアの外部のデザイン・コンポーネントでフィルタリングを実行します。

表 29.  クロック入力ユーザーによる提供が必要な入力クロックについて説明します。

信号名

説明

i_clk_tx

IPコアのTXクロックは i_clk_tx です。このクロックの周波数は402.83203125MHzです。

i_clk_rx

IPコアのRXクロックは i_clk_rx です。このクロックの周波数は402.83203125MHzです。

i_clk_ref

入力クロック i_clk_ref は、高速シリアルクロックとデータパス・パラレル・クロックのリファレンス・クロックです。

このクロックは、周波数が322.265625MHzまたは644.53125MHzで、精度は IEEE 802.3-2015 Ethernet Standard に従い、±100ppmである必要があります。

さらに、i_clk_ref は、IEEE 802.3-2015 Ethernet Standard のジッター仕様を満たす必要があります

PLLおよびクロック生成ロジックは、このリファレンス・クロックを使用して、トランシーバーおよびPCSクロックを導出します。入力クロックは、適切な専用クロックピンの高品質信号である必要があります。トランシーバー・リファレンス・クロックの位相ノイズ仕様については、各デバイス・データシート を参照してください。

i_tx_serial_clk[1:0]

ATX PLLによって駆動される高速シリアルクロックです。 IPコアには2つのシリアルクロックがあり、それぞれが別々のATX PLLから駆動されます。これらのクロック周波数は、12.890625GHzです。

これらのクロックの駆動は、IPコアとは別にコンフィグレーションするATX PLLから行ってください。トランシーバーPLLの追加 を参照してください。

i_reconfig_clk H-tile Ethernet Hard IPコアのトランシーバー・リコンフィグレーション・インターフェイスとイーサネット・リコンフィグレーション・インターフェイスの Avalon® クロックです。クロック周波数は100〜162MHzです。すべてのトランシーバー・リコンフィグレーション・インターフェイスおよびイーサネット・リコンフィグレーション・インターフェイス信号は、i_reconfig_clk と同期です。
表 30.  クロック出力IPコアから提供される出力クロックについて説明します。これらクロックは、ほとんどの場合、IPコアの内部クロッキングにも関与します。

信号名

説明

o_clk_pll_div64 イーサネット・ハードIPブロックのクロックです。クロック周波数は402.83203125MHzです。

このクロックが信頼できるのは、i_tx_pll_locked がアサートされた後でのみです。

o_clk_pll_div66

イーサネット・ハードIPブロックのクロック × 64/66です。クロック周波数は390.625MHzです。

このクロックが信頼できるのは、i_tx_pll_locked がアサートされた後でのみです。

o_clk_rec_div64 RXリカバリークロックからの派生です。このクロックでは、同期イーサネット規格をサポートしています。

RXリカバリークロック周波数は、通常の動作中は402.83203125MHz ±100ppmです。

このクロックが信頼できるのは、o_cdr_lock がアサートされた後でのみです。

想定される使用方法では、TXトランシーバーPLLリファレンス・クロックを駆動する際に、フィルター処理と分割が行われたバージョンの o_clk_rec_div64 または o_clk_rec_div66 を使用し、送受信機能の同期が、同期イーサネット・システムで確実に保たれるようにします。これを行うには、追加のコンポーネントをボードに含めてください。 IPコアでは、フィルタリングは提供されません。

o_clk_rec_div66 RXリカバリークロックからの派生です。このクロックでは、同期イーサネット規格をサポートしています。

RXリカバリークロック周波数は、通常の動作中は390.625MHz ±100ppmです。

このクロックが信頼できるのは、o_cdr_lock がアサートされた後でのみです。

想定される使用方法では、TXトランシーバーPLLリファレンス・クロックのを駆動する際に、フィルター処理と分割が行われたバージョンの o_clk_rec_div64 または o_clk_rec_div66 を使用し、送受信機能の同期が、同期イーサネット・システムで確実に保たれるようにします。これを行うには、追加のコンポーネントをボードに含めてください。 IPコアでは、フィルタリングは提供されません。