仮想JTAG(altera_virtual_jtag)IP コアのユーザーガイド

ID 683705
日付 10/31/2016
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ドキュメント目次

1.4.1. キャプチャーされたIR/DR 値を返さない仮想IR/DR シフト・トランザクション

VIR シフトは、USER10x0E)IR シフトとそれに続く仮想命令レジスター(IR)へのDR シフトから構成されます。 DR スキャンシフトは、- dr_value 引数によって渡された値で構成されます。DR シフトの長さと値は、デザイン内のSLD ノードの数に依存します。この値は、仮想命令レジスターの所望の値と連結されたSLD ノード・インスタンスへのアドレスビットからなります。アドレッシング手法は、デザインのコンパイル時にQuartus II ソフトウェアによって決定されます。

以下のTcl コマンドの例は、no_captured_value オプションが設定されたVIR/VDR トランザクションを示しています。これらのコマンドは、発生する基になるJTAG シフト・トランザクションを返します。

no_captured_value オプションでの仮想IR シフト

device_virtual_ir_shift -instance_index 0 -ir_value 1 \

-no_captured_ir_value -show_equivalent_device_ir_dr_shift

Returns:

Info: Equivalent device ir and dr shift commands

Info: device_ir_shift -ir_value 14

Info: device_dr_shift -length 5 -dr_value 11 -value_in_hex

no_captured_value オプションでの仮想DR シフト

device_virtual_dr_shift -instance_index 0 -length 8 -dr_value \

04 -value_in_hex -no_captured_dr_value \

-show_equivalent_device_ir_dr_shift

Returns:

Info: Equivalent device ir and dr shift commands

Info: device_ir_shift -ir_value 12

Info: device_dr_shift -length 8 -dr_value 04 -value_in_hex

以下の図のVIR 値フィールドは、VIR の長さが3 ビット長に設定されていても、4 ビット長で、VIR/VDR スキャンに関連するビット値とフィールドを示しています。すべてのアルテラFPGA およびCPLD の命令レジスターの長さは10 ビットです。すべてのアルテラFPGA およびCPLD では、USER1 の値は0x0E で、USER0 の値は0x0C です。VIR スキャンのDR スキャンシフトに含まれるアドレスビットは、Quartus II ソフトウェアによって決定されます。

すべてのUSER1 DR チェーンは、一様な長さでなければなりません。VIR 値のフィールド長の長さは、デザインでインスタンス化されたすべてのSLD ノードの最長VIR レジスターの長さによって決まります。SLD ハブVIR は4 ビット長であるため、デザイン内のすべてのSLD ノードのVIR 値フィールドの最小長は少なくとも4 ビットの長さです。Quartus II Tcl API は、シフト・トランザクションのサイズを自動的に正しい長さに調整します。VIR レジスターの長さは、Virtual JTAG Settings コンパイルレポートで提供されます。カスタム・コントローラーでJTAG インターフェイスを駆動する場合、USER1 DR チェーンのサイズに注意する必要があります。

図 11. VIR/VDR シフトコマンドによるデバイスへの同等ビット・パターン・シフト