Altera SoCエンベデッド・デザイン・スイート(EDS)ユーザ・ガイド

ID 683187
日付 2/17/2016
Public
ドキュメント目次

8. ハードウェア・ライブラリ

アルテラSoC FPGAハードウェア・ライブラリ(HWLIB)は、SoC FPGAハードウェアのコントロール機能およびコンフィギュレーションへの完全なアクセスを必要とする下位レベルのソフトウェア・プログラマのニーズに応える目的で作成されました。HWLIBのもう1つの目的は、非常に高度なオペレーション、マルチコア・アプリケーション・プロセッサおよびSoCアーキテクチャ内でのハード化されたIPペリフェラル・ブロックとプログラマブル・ロジックの統合に付随する複雑な管理を緩和することにあります。

図 55. HWライブラリ

SoC HW/SWエコシステムのコンテキスト内において、HWLIBはフル機能装備のオペレーティング・システムおよびスタンドアロン・ベアメタル・プログラミング環境と連携したソフトウェア開発をサポートすることが可能です。上記の図は、完全なSoC HW/SW環境内でのHWLIBの関係を表しています。

HWLIBは、アドレス空間内でHPSデバイス・レジスタへの直接的なアクセスとコントロールを可能にするSoC Abstraction Layer(SoCAL)と呼ばれるシンボリック・レジスタの抽象化レイヤを提供します。このレイヤは、ハードウェア・リソースへアクセスとコントロールに正確な精度が求められるいくつかの主要なステークホルダ(ブート・ローダ開発者、ドライバ・デベロッパ、ボード・サポート・パッケージ開発者、デバッグ・エージェント開発者、およびボード立ち上げエンジニア)に必要となります。

HWLIBはまた、より高度なユース・ケース・シナリオに向けたより複雑な機能とドライバを提供する一連のHardware Manager(HW Manager)APIを備えています。

HWLIBは、ソース・コード配布として開発されました。このモデルの目的は、すぐに使用可能で有用な機能を提供し、ユーザがそれぞれのターゲットとするシステム要件を満たすよう調整が可能なソース・コード・リファレンス実装として機能することにあります。

特にコモン・ユース・ケース・パターンの使用が実際のシステムでの実用性がより明確になるにつれ、HWLIBの性能はより拡大し、向上することが期待されます。

一般的には、HWLIBは特権的な監視モードかつセキュア・モードでHard Processor System(HPS)上で実行されるシステム・ソフトウェアの一部であると考えられます。

今後予想されるHWLIBクライアントには以下が含まれます。

  • ベアメタル・アプリケーション開発者
  • カスタム・プリローダおよびブート・ローダ・ソフトウェア開発者
  • ボード・サポート・パッケージ開発者
  • 診断ツール開発者
  • ソフトウェア・ドライバ開発者
  • デバッグ・エージェント開発者
  • ボード立ち上げエンジニア
  • SoC FPGAハードウェア機能へのフル・アクセスを必要とする他の開発者