High Bandwidth Memory (HBM2) Interface Intel® FPGA IPユーザーガイド

ID 683189
日付 10/05/2020
Public
ドキュメント目次

6.2.2. リセット信号

表 18.  リセット信号
信号 入力/出力 説明
wmcrst_n_in 入力 コアロジック外部入力リセットです。アクティブLOWです。Soft Logic Adaptorを含むすべてのファブリック・ロジックをリセットします。これは非同期リセット信号です。このリセットのアサートは、AXIインターフェイスがアイドル状態で、保留中のメモリー・トランザクションがない場合にのみ行う必要があります。
hbm_only_reset_in 入力 ソフト・ファブリックAXIロジック、およびHBM2 DRAM、HBMコントローラー、PHYなどのハード化されたUIBSSのリセット要求です。 インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェア・バージョン19.4以降では、 インテル® では、HBMサブシステムをリセットする必要がある場合は、hbm_only_reset_inのみを使用することをお勧めします。これはDRAMへのアクティブなトラフィック中、またはインターフェイスがアイドル状態の両方の場合です。(この表の下の追加情報を参照してください。)
wmcrst_n_x_reset_n 出力

コア入力リセットです。AXIインターフェイス・クロック・ドメインに同期しています。各AXI Channelに1つです (xで表されます)。

インテルでは、ユーザー・インターフェイスで使用する各チャネルリセット出力は、対応チャネルのAXIインターフェイスを駆動するロジック内のものを推奨しています。

hbm_only_reset_inのタイミング

hbm_only_reset_in 信号では、再キャリブレーションを開始せずに、ソフトAXIロジック、ハード化されたUIBSS、およびHBM2 DRAMのリセットを要求します。この信号は、 インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェア・バージョン19.4以降でサポートされています。

次の波形は、この信号に関連するタイミングを示しています。

図 17. hbm_only_reset_inのタイミング

次のシーケンスは、hbm_only_reset_in信号の要件とタイミングの説明です。

  • hbm_only_reset_in信号は、内部でコアクロック (ext_core_clk) に同期されます。このリセット入力により立ち上がりエッジが検出されます。最小要件は、この信号を1コア・クロック・サイクルの間アサートすることです。
  • wmcrst_n_x_reset_nは、コアクロックに同期したリセット出力です。 インテル® では、ユーザー・ロジック・リセットをこのリセット出力に接続して、AXIトラフィックの停止がリセットシーケンス中にできるようにすることをお勧めします。
  • リセットシーケンスの開始は、wmcrst_n_x_reset_nがLowになることで示されます。
  • リセットシーケンスの終了は、wmcrst_n_x_reset_nがHighになることで示されます。
  • hbm_only_reset_inのアサートは、wmcrst_n_x_reset_nがHighになった (リセットが完了した) 後に再度できます。リセットシーケンス のhbm_only_reset_inのアサートは無視されます。
  • local_cal_success信号は、リセットシーケンスの開始後、数コア・クロック・サイクルの間デアサートされますが、これによって再キャリブレーションが実行されることはありません。

HBM2インターフェイスの信頼性の高いキャリブレーションに関するリセットの推奨事項

HBM2インターフェイスの信頼性の高いキャリブレーションについては、次のリセット信号のガイドラインに従ってください。

  • Reset Release Intel FPGA IPが、デザインでインスタンス化されていることを確認します。このIPでは、FPGAのリセット状態が、すべてのレジスターとコアロジックがユーザーモードになるまで保たれるようにします。 インテル® では、Reset Release Intel FPGA IPのninit_done出力をリセット回路への初期入力の1つとして使用することをお勧めします。このIPは、IP CatalogのBasic Functions > Configuration and Programming > Reset Release Intel FPGA IPにあります。このIPの使用に関する詳細は、次を参照してください。 デザインでのリセット・リリース・インテルFPGA IPの使用 https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/programmable/documentation/sss1439972793861.html#yrh1549912878013

    このIPのninit_done信号出力を使用して、コア入力リセット (wmcrst_n_in) をゲートします。ninit_done出力はアクティブLowです。つまり、FPGAがユーザーモードに入ると ninit_done = 0 になります。

  • wmcrst_n_in (アクティブLowソフトロジックのリセット入力) およびhbm_only_reset_in (HBMサブシステムのハードロジックとしてのソフトロジックに対するアクティブHighリセット信号) のアサートは、キャリブレーションの完了後までされないようにします。
  • インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェア・バージョン19.4以降の場合、 インテル® では、HBMサブシステムをリセットする必要がある場合は常に、 HBM_only_reset_inを使用することをお勧めします。これは、 DRAMへのアクティブ・トラフィック中またはインターフェイスのアイドル中の両方が対象です。
  • ext_core_clk (コアAXIインターフェイス入力クロック) を生成するI/O PLLのリセットは、I/O PLLがロック状態になるとできません。
  • wmcrst_n_x_reset_n信号は、UIBSSからの出力としてx で表されるHBM2チャネルごとに駆動される、ユーザーAXIインターフェイスと、チャネルごとに提供されるwmc_clk_x_clkによって使用されます。これは、図 16 で示しているとおりです。