インテル® Quartus® Primeプロ・エディションのユーザーガイド: デザインのコンパイル

ID 683236
日付 6/26/2023
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ドキュメント目次

1.5.1.1. フィッターのコマンド

フィッタープロセスを起動するには、ProcessingメニューまたはCompilation Dashboardから、フィッターコマンドを使用します。
表 18.  Start Fitterコマンド
コマンド 詳細

Start Fitter (Plan)

合成後のペリフェラル配置データおよび制約をロードし、ペリフェラル要素をデバイスI/Oリソースに割り当てます。このコマンドでは、プラン後のスナップショットが作成されます。

Start Fitter (Place)

すべてのコア要素を適切な位置に配置します。このコマンドでは、配置後のスナップショットが作成されます。

Start Fitter (Route)

デザイン内の要素間のすべての配線を作成します。このコマンドでは、配線後のスナップショットが作成されます。

Start Fitter (Retime)

レジスターのリタイミングを実行し、既存のレジスターをHyper-Registersに移動します。その際に、リタイミング制限を除去し、クリティカル・パスを排除することで、パフォーマンスを向上させます。コンパイラーはRetimeステージ後に、短いパスのホールド違反を報告する場合があります。このコマンドでは、リタイム後のスナップショットが作成されます。

Start Fitter (Finalize)

デザインで配線後の最適化を実行します。フィッターはFitter (Finalize) ステージにおいて、ホールド違反のある短いパスを特定して修正します。その際に、パスに沿って配線ワイヤーが追加されます。ホールド違反の修正後、フィッターは、物理合成の最適化を実行してセットアップ・タイミングをさらに改善します。物理合成の最適化には、リタイミング、LUTとALMのローテーション、再合成ロジックのクローン化、ワイヤーLUTの除去、インバーターの最適化、およびスキューの最適化 (Intel Agilex® 7デバイスの場合) があります。このステージでは、不要なタイルをHigh SpeedからLow Powerに変換します。このコマンドでは、最終スナップショットが作成されます。 インテル® Stratix® 10およびIntel Agilex® 7のデザインではまた、フィッターは配線後の修正を実行し、リタイミングで残った短いパスのホールド違反を修正します。

注: コンパイラーは、短いパスのホールド違反をRetimeステージ後に報告します。フィッターは、Fitter (Finalize) ステージで、ホールド違反のある短いパスを特定して修正します。その際は、配線ワイヤーがパスに沿って追加されます。