1.1. コンパイルの概要
1.2. Compilation Dashboardの使用
1.3. デザイン・ネットリストのインフラストラクチャー (ベータ版)
1.4. デザインの合成
1.5. デザインの配置配線
1.6. インクリメンタル最適化フロー
1.7. Fast Forwardコンパイルフロー
1.8. フルコンパイル・フロー
1.9. コンパイル結果のエクスポート
1.10. 他のEDAツールの統合
1.11. 合成言語のサポート
1.12. コンパイラーの最適化手法
1.13. 合成設定のリファレンス
1.14. フィッター設定のリファレンス
1.15. デザインのコンパイルの改訂履歴
2.2.2. マルチプロセッサー・コンパイルの有効化
コンパイラーでは、複数のプロセッサーを検出して使用することで、合計コンパイル時間を短縮することができます。デフォルトでコンパイラーは、Options ダイアログボックスの Processing ページにある Parallel Compilation で指定されている設定を使用します。一部のプロセッサーを他のタスクに確保するには、ソフトウェアで使用するプロセッサーの最大数を指定します。
複数のプロセッサー・コアを使用すると、ソフトウェア・パフォーマンスの向上につながる次のような利点があります。
- 実行の高速化: インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアでは、最大24のプロセッサーをサポートすることができます。つまり、ソフトウェアでは、アルゴリズムの並列実行が可能です。この手法により、プロセシング・コアが2つあるシステムでは最大10%、プロセッサーが4つあるシステムでは最大20%、コンパイル時間を短縮することができます。タイミング解析を単独で実行する場合、2つのプロセッサーでは、タイミング解析時間が平均10%短縮されます。4つのプロセッサーを使用する場合は、この時間短縮は平均15%に達します。
- スループットの向上: プロセシング・コアが増えると、システムでは複数のタスクを同時に実行することができます。つまり、ソフトウェアでより多くの要求を同時に処理することができます。 インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアはコンパイル時に、指定されているすべてのプロセッサーを利用するとは限りません。開発ソフトウェアでは、指定されている最大数までの範囲で、プロセッサーの使用を柔軟に調整することができます。可能な限り最高のスループットを達成するため、インテルでは、プロセシング・コアを少なくとも4つ備えるシステムを使用し、開発ソフトウェアで利用可能なコンピューティング・リソースを最大限に活用できるようにすることを推奨しています。
- レイテンシーの短縮: 複数のプロセシング・コアを使用すると、開発ソフトウェアはより迅速に要求に応答するため、全体的なエクスペリエンスが向上します。開発ソフトウェアは指定数を超えるプロセッサーを使用しないため、コンピューターの速度を低下させることなく、他のタスクを並行して行うことができます。
- より効率的なリソースの利用: 複数のプロセッサー・コアにタスクを分散することで、 インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアでは利用可能なリソースをより効率的に使用できるため、ソフトウェアの実行にかかる全体的なコストが削減されます。
複数のプロセッサーを使用しても、フィットの品質には影響しません。フィットは、特定のデザインの特定のフィッターシードおよび特定の Maximum processors allowed 設定に対して同じであり、決定的です。これは、ターゲットシステムや使用可能なプロセッサーの数に関係なく当てはまります。異なる Maximum processors allowed 仕様では、同じ品質の異なる結果が生成されます。この影響は、フィッターシードの設定を変更する場合と類似しています。
複数のプロセッサーでのコンパイルを有効にするには、次の手順に従います。
- インテル® Quartus® Primeプロジェクトを開く、または作成します。
- Assignments > Settings > Compiler Settings をクリックします。
- Parallel compilation では、コンパイラーで使用するプロセッサー数のオプションを指定します。
コンパイルが終了したら、システムで検出されたプロセッサーの数をParallel Compilationレポートで確認します。
図 113. Parallel Compilationレポート
次のQSF設定により、プロセッサーの最大数を制御します。この行がプロジェクトのQSFファイルにある場合は、再度指定しないでください。
set_global_assignment -name NUM_PARALLEL_PROCESSORS <value>
この場合、<value> は1 から 24 の整数です。
インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアでプロセッサー数を検出し、すべてのプロセッサーをコンパイルに使用する場合は、次のTclコマンドをスクリプトに含めます。
set_global_assignment -name NUM_PARALLEL_PROCESSORS ALL
注:- 複数のプロセッサー・コアを使用することにより、 インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアでは、より高速な動作、より多くのタスク処理、より良いユーザー・エクスペリエンスを提供することができます。ただし、他の要因 (メモリー帯域幅やI/Oのボトルネックなど) によってパフォーマンスが制限される場合があります。したがって、それぞれのプロジェクトの特定の要件や制約を考慮し、使用するプロセッサー・コアの数を決定する必要があります。
- コンパイラーは、インテル® ハイパースレッディング・テクノロジー (インテル® HTテクノロジー) を単一のプロセッサーとして検出します。システムにインテルHTテクノロジーを備える単一のプロセッサーが含まれている場合は、プロセッサーの数を1に設定します。プロセッサーの数は、システムの物理的なプロセッサーの数に応じて設定します。
次に、 インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアのパフォーマンスに影響するその他の要因を説明します。