インテル® Quartus® Primeプロ・エディション・ユーザーガイド: 消費電力の解析と最適化

ID 683174
日付 4/01/2019
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ドキュメント目次

2.3.1. 消費電力に重点を置く合成

合成ネットリストの最適化は、コンパイルフローにおける合成段階で行われます。 これらの設定は、プロジェクト・レベルまたはエンティティー・レベルで適用できます。

Power Optimization During Synthesisロジックオプションは、解析と合成段階に行う電力の最適化に対する積極性を決定します。プロジェクト・レベルでこのオプションにアクセスするには、Assignments > Settings > Compiler Settings > Advanced Settings (Synthesis)の順にクリックします。

表 7.  Power Optimization During Synthesisのオプション
設定 説明 含まれる最適化の手法
Off コンパイラーは、消費電力を最小限に抑えるためのネットリスト、配置、または配線の最適化を実行しません。
Normal compilation (デフォルト) コンパイラーは計算努力の低いアルゴリズムを適用し、ネットリストの最適化において消費電力の最小化を行います。この最適化はデザインのパフォーマンスを低下させません。
  • メモリーブロックの最適化
  • 消費電力を考慮するロジックマッピング
Extra effort Normal compilation設定での手法に加え、コンパイラーは高い計算努力を要するアルゴリズムを適用し、ネットリストの最適化において消費電力の最小化を行います。このオプションを選択すると、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。
  • メモリーブロックの最適化
  • 消費電力を考慮するロジックマッピング
  • 消費電力を考慮するメモリーバランス

メモリー最適化のオプションは、 インテル® Quartus® PrimeSettingsダイアログボックスからも制御することができます。Default Parametersページでは、Low_Power_Modeパラメーターを編修することが可能です。このパラメーターの設定は、Power Optimization During Synthesisロジックオプションの値に相当します。メモリーの消費電力の最適化において、Low_Power_ModeパラメーターはOptimize Power for Synthesisオプションよりも優先されます。

表 8.  Low Power Modeのパラメーター・オプション
パラメーター値 Power Optimization During Synthesisロジックオプション内の相当する設定
None Off
Auto Normal compilation
All Extra effort