2.4.1. クロックの消費電力の管理
2.4.2. パイプライン化およびリタイミング
2.4.3. アーキテクチャーの最適化
2.4.4. I/O消費電力のガイドライン
非終端I/O Standard
抵抗で終端処理されるI/O Standard
2.4.5. 動的に制御されるオンチップ終端 (OCT)
2.4.6. メモリーの最適化 (M20K/MLAB)
2.4.7. DDRメモリー・コントローラーの設定
2.4.8. DSPの実装
2.4.9. 高速タイル (HST) 使用量の削減
2.4.10. 未使用のトランシーバー・チャネル
2.4.11. ペリフェラルの消費電力削減に向けたXCVR設定
2.4.4. I/O消費電力のガイドライン
Power Analyzerは、Device and Pin OptionsダイアログボックスのCapacitive LoadingページでI/O Standardに設定されているデフォルトの容量性負荷を使用しI/Oの消費電力を計算します。ボードトレース・モデルで定義されている他のコンポーネントはいずれも、消費電力測定に考慮されません。
非終端I/O Standard
LVTTLやLVCMOSなどの非終端I/O Standardは、レールツーレールの出力振幅を持っています。出力ピンのロジックHighとロジックLow信号の電圧差は、VCCIO電源電圧に等しくなります。出力ピンの容量性負荷がわかっている場合、次の式によってI/Oバッファーで消費される動的電力が決まります。
この式において
- Fは出力遷移周波数です。
- Cはスイッチングされる総負荷容量です。
- VはVCCIO電源電圧に等しくなります。
トランジスター間ロジック (TTL) I/Oバッファーは、静的電力をほとんど消費しません。そのため、LVTTLまたはLVCMOS出力が消費する総電力は、負荷とスイッチング周波数に大きく依存します。
抵抗で終端処理されるI/O Standard
SSTLやHSTLのように抵抗で終端処理されるI/O Standardでは、出力負荷電圧はバイアス点を中心にわずかに振幅します。上記の動的消費電力の計算式は同様に有効ですが、Vは実際の負荷電圧振幅になります。この電圧はVCCIOよりもはるかに小さいため、同様の条件下において非終端I/Oと比較すると、動的消費電力は低くなります。
I/Oバッファーは抵抗で終端されるネットワークに常に電流を流しているため、抵抗で終端処理されたI/O Standardはかなりの静的 (周波数に依存しない) 電力を消費します。ただし、これらのI/O Standardの動的消費電力は少ないため、高周波アプリケーションでは多くの場合、LVCMOSやLVTTLよりも総消費電力が低くなります。ベスト・プラクティスとして、抵抗で終端処理をするStandardを使用する場合は、速度要件および波形要件を満たす必要最低限のドライブ強度のI/O設定を選択し、I/Oの消費電力を最小限に抑えます。
未使用のI/Oバンクを可能な限り低いVCCIO電圧に接続することで、少量の静的消費電力を削減することができます。