Intel Agilex® 7デバイスのプロトコル経由コンフィグレーション (CvP) 実装ユーザーガイド

ID 683763
日付 7/07/2023
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4.1.2.1. CvP Initializationモードの場合

CvP Initializationモードの PCIe* Hard IPに対して120msのウェイクアップ時間要件を満たすためには、ペリフェラル・イメージを使用する必要があります。これは、ペリフェラル・イメージのコンフィグレーション時間が、FPGAコンフィグレーション時間全体よりも大幅に短いためです。ペリフェラル・イメージのコンフィグレーションには、Active Serial x4 (Fastモード) コンフィグレーション・スキームを使用してください。

コンフィグレーションを正常に行うには、PORで監視するすべての電源が、10msのランプアップ時間内に動作範囲まで単調に上昇する必要があります。PERST# 信号により、FPGA電源が指定された電圧許容範囲内にあり、REFCLK が安定していることが示されます 1。エンベデッド・ハード・リセット・コントローラーのトリガーが起こるのは、内部ステータス信号によってペリフェラル・イメージがロードされたことが示された後です。このリセットでは、PERST# のトリガーオフはされません。CvP Initializationモードの場合、 PCIe* リンクでは、FPGAコアイメージのコンフィグレーションおよび後続の PCIe* アプリケーションをユーザーモードでサポートします。

注: PCIe* 3.0/ PCIe* 4.0対応エンドポイントの場合、インテルでは、コア・ビットストリーム (core.rbf) をロードした後、リンク・トレーニングが行われて、予想した PCIe* 3.0/ PCIe* 4.0レートになったことを確認することをお勧めします。リンクが PCIe* 3.0/ PCIe* 4.0で動作していない場合、ソフトウェアからエンドポイントにトリガーして再トレーニングすることができます。
図 6. CvP Initializationモードでの PCIe* タイミングシーケンス
表 3.  CvP Initializationモードでの電源投入シーケンスのタイミング
タイミングシーケンス タイミング範囲 (ms) 説明
a 1.1 ~ 6.9 FPGA POR遅延 + nstatusがHighになるまでのブートアップ・シーケンス (AS Fastモード)
b 80 ~ 100 FPGAの電源投入からCvP Initializationモードでのペリフェラル・コンフィグレーション終了までの最大時間 (トランシーバーのキャリブレーション前)
c 0 ~ 20 PERST# のデアサート前の最短キャリブレーション時間です。

Intel Agilex® 7 Pタイルデバイスでは、PERST# のデアサート前にトランシーバー・キャリブレーションを実行する必要はありません。

d 60 最小トランシーバー・キャリブレーション・ウィンドウ
e 100 ホストからの最小アクティブ PERST# 信号
f 120 FPGAの電源投入からCvP Initializationモードでのペリフェラル・コンフィグレーション終了までの最大時間 (トランシーバーのキャリブレーションを含む)
g 100 PCIe* デバイスが PERST# のデアサート後にL0に入らなければいけない最大時間
注: 100msのタイミング範囲は、PCIe 1.0/ PCIe* 2.0のみに適用されます。 PCIe* 3.0では100msのタイミング要件を満たす必要はありません。
h 10 FPGA内のすべてのPOR監視電源装置がそれぞれの動作範囲に到達するための最大ランプアップ時間要件
i 70 ~ 90 nSTATUS から CONF_DONE までのペリフェラル・イメージのロード時間
注:

ペリフェラルのコンフィグレーションの時間は、コンフィグレーション・システムのセットアップや設定によって異なる場合があります。

CvP Initializationモードでの電源投入シーケンスのタイミング検証には、次の条件が使われています。
  • VID動作モードをPMBus Masterモードに設定
  • Intersil ISL68137レギュレーターを使用してPMBusを調整
  • コンフィグレーション・クロック・ソースを125MHzで OSC_CLK_1 に設定
  • 高度なセキュリティー機能はイネーブルしない
  • ASx4コンフィグレーション・モードの場合、AS_CLK を166MHzに設定し、2Gbの密度範囲のQSPIフラッシュメモリーを備えたMicronデバイスを使用
1 REFCLK は、電源供給が安定した後は安定して80msでなければなりません。これは、145msのリンク・トレーニング完了時間を達成するためです。