インテル® MAX® 10 FPGAシグナル・インテグリティー・デザイン・ガイドライン

ID 683572
日付 4/27/2021
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ドキュメント目次

ガイドライン: アナログ/デジタル・コンバーターのI/O制約

次の制約は、アナログ/デジタル・コンバーター (ADC) ブロックを使用する場合に適用されます。

インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアは、物理ベースの規則を使用し、I/Oのドライブ強度に基づき特定のバンクで許容されるI/Oの数を定義します。これらの規則はノイズ計算に基づいており、I/Oの配置によるADCのパフォーマンスへの影響を正確に解析します。

物理ベースの規則は、以下のデバイスに対して、示されている インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアのバージョンから利用可能です。

  • インテル® Quartus® Primeのバージョン14.1以降 — インテル® MAX® 10 10M0410M0810M4010M50デバイス
  • インテル® Quartus® Primeのバージョン15.0.1以降 — インテル® MAX® 10 10M0210M1610M25デバイス

デザインの見積もりに向けたジオメトリーベースの規則

インテルでは、次のジオメトリーベースの規則を使用し、ADCのパフォーマンスを保証することを強く推奨しています。これらのガイドラインは、利用可能なリソースを見積もり、物理ベースの規則を実装する インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアのバージョンからのその他の重大な警告を防ぐのに役立ちます。

表 6.  ADCの使用に関連するジオメトリーベースのI/O制約次の表は、次の機能のいずれかをデザインで使用する場合の インテル® MAX® 10デバイスのパッケージごとのI/O制約を示しています。
  • 専用のアナログ入力 (ANAIN1またはANAIN2)、または任意の兼用ADC I/OピンをADCチャネル入力として使用します。
  • 内蔵の温度検知ダイオード (TSD) を使用します。
パッケージ 制約/ガイドライン
すべて ADCのサンプリング中はすべてのJTAG動作を無効にします。ADCのSINAD (信号対ノイズおよび歪み) は、JTAG動作時に保証されません。

M153

U169

U324

F256

F484

F672

  • バンク1A、1B — これらのバンクでGPIOピンは使用できません。
  • バンク2、3、4、5、6、7 — これらのバンクに位置するGPIOピンは使用可能です。
  • バンク8 — ドライブ強度に基づき、このバンクのGPIOピンの特定の割合を使用することができます。
    • 例として、F484パッケージのバンク8で許可されるGPIOピンの割合を一覧にしています。表 7 を参照してください2
    • 低いドライブ強度 (8mA以下) と差動I/O規格を使用します。
    • RESETまたはCONTROLなどの静的ピンを使用することができます。
注: バンク8のGPIOピンは、物理ベースの規則によって制約されます。 インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアは、I/Oの設定がI/Oの物理ベースの規則のいずれかに違反している場合、重大な警告を発行します。表 7 の例は、参考として提供されています。

E144

  • バンク1A、1B、2、8 — これらのバンクでGPIOピンは使用できません。
  • バンク4、6 — これらのバンクに位置するGPIOピンは使用可能です。
  • バンク3、5、7 — ドライブ強度に基づき、このバンクのGPIOピンの特定の割合を使用することができます。
    • 許可されるGPIOピンの割合については、表 8 を参照してください。
    • 低いドライブ強度 (8mA以下) と差動I/O規格を使用します。
注: バンク3、5、7のGPIOピンは、物理ベースの規則によって制約されます。 インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアは、I/Oの設定がI/Oの物理ベースの規則のいずれかに違反している場合、重大な警告を発行します。表 8 の例は、参考として提供されています。
表 7.   インテル® MAX® 10 F484パッケージのバンク8におけるI/Oの使用制約次の表は、専用アナログ入力 (ANAIN1またはANAIN2)、または任意の兼用ADC I/OピンをADCチャネルとして使用する場合に、I/Oバンク8で使用可能なI/Oピンの割合を示しています。各グループのI/O規格の一覧については、 を参照してください。
I/O規格 TX RX 合計 使用可能な割合 (%)
グループ1 18 18 36 100
グループ2 16 16 32 89
グループ3 7 11 18 50
グループ4 5 7 12 33
グループ5 4 6 10 28
グループ6 4 4 8 22
グループ7 0 8 8 22
表 8.   インテル® MAX® 10 E144パッケージのバンク3、5、7におけるI/Oの使用制約次の表は、専用アナログ入力 (ANAIN1またはANAIN2)、または任意の兼用ADC I/OピンをADCチャネル入力として使用する場合に、バンク3、5、7で使用可能なI/Oピンの割合を示しています。各グループのI/O規格の一覧については、 を参照してください。
I/O規格 バンク3 バンク5 バンク7 デバイスの使用可能なI/Oの割合 (%)
TX RX 使用可能な割合 (%) TX RX 使用可能な割合(%) TX RX 使用可能な割合 (%)
グループ1 7 8 88 6 6 100 4 3 100 54
グループ2 7 8 88 6 6 100 4 3 100 54
グループ3 4 5 50 6 6 100 2 0 29 45
グループ4 3 4 39 5 5 83 0 0 0 39
グループ5 2 3 28 5 5 83 0 0 0 37
グループ6 1 2 17 5 5 83 0 0 0 35
グループ7 0 0 0 5 5 83 0 0 0 32
表 9.  ドライブ強度に応じて分類されるI/O規格グループ
I/O規格グループ I/O規格名およびドライブ強度
グループ1
  • 2.5V LVDS
  • 2.5V RSDS
  • BLVDS (4mA)
  • SLVS (4mA)
グループ2
  • BLVDS (8mA)
  • SLVS (8mA)
  • Sub-LVDS (8mA)
  • 1.8V、1.5V、1.2V HSTL Class I (8mA)
  • SSTL-15 (34Ωまたは40Ω)
  • SSTL-135 (34Ωまたは40Ω)
  • HSUL-12 (34Ωまたは40Ω)
  • SSTL-2 Class I (8mA)
  • SSTL-18 Class I (8mA)
  • SSTL-15 Class I (8mA)
  • 2.5V、1.8V LVTTL (4mA)
  • 2.5V、1.8V、1.5V、1.2V LVCMOS (4mA)
  • 1.8V LVTTL (2mA)
  • 1.8V、1.5V、1.2V LVCMOS (2mA)
グループ3
  • BLVDS (12mA)
  • SLVS (12mA)
  • Sub-LVDS (12mA)
  • SSTL-2 Class I (10mAまたは12mA)
  • SSTL-18 Class I (10mAまたは12mA)
  • SSTL-15 Class I (10mAまたは12mA)
  • 1.8V、1.5V、1.2V HSTL Class I (10mAまたは12mA)
  • SSTL-2 (50Ω)
  • SSTL-18 (50Ω)
  • SSTL-15 (50Ω)
  • 1.8V、1.5V、1.2V HSTL (50Ω)
  • HSUL-12 (48Ω)
  • 2.5V、1.8V LVTTL (50Ω)
  • 2.5V、1.8V、1.5V、1.2V LVCMOS (50Ω)
  • 1.8V LVTTL (6mAまたは8mA)
  • 1.8V、1.5V、1.2V LVCMOS (6mAまたは8mA)
  • 1.0V LVCMOS
  • 3.0V LVTTL (4mA)
  • 3.0V LVCMOS (4mA)
グループ4
  • SSTL-18 Class II (12mA)
  • 3.0V LVTTL (50Ω)
  • 3.0V LVCMOS (50Ω)
  • 2.5V LVTTL (8mA)
  • 2.5V LVCMOS (8mA)
  • 1.8V LVTTL (10mAまたは12mA)
  • 1.8V、1.5V、1.2V LVCMOS (10mAまたは12mA)
  • 3.3V LVCMOS (2mA)
グループ5
  • SSTL-2 Class II (16mA)
  • SSTL-18 Class II (16mA)
  • SSTL-15 Class II (16mA)
  • 1.8V、1.5V HSTL Class II (16mA)
  • 1.2V HSTL Class II (14mA)
  • SSTL-18 (25Ω)
  • SSTL-15 (25Ω)
  • SSTL-2 (25Ω)
  • 1.8V、1.5V、1.2V HSTL (25Ω)
  • 2.5V、1.8V LVTTL (25Ω)
  • 2.5V、1.8V、1.5V、1.2V LVCMOS (25Ω)
  • 1.8V LVTTL (16mA)
  • 1.8V、1.5V LVCMOS (16mA)
  • 2.5V LVCMOS (12mA)
  • 2.5V LVTTL (12mA)
  • 3.0V LVCMOS (8mA)
  • 3.0V LVTTL (8mA)
  • 3.3V LVTTL (4mAまたは8 mA)
グループ6
  • 2.5V LVTTL (16mA)
  • 2.5V LVCMOS (16mA)
  • 3.0V LVTTL (12mA)
  • 3.0V LVCMOS (12mA)
  • 3.0V LVTTL (25Ω)
  • 3.0V LVCMOS (25Ω)
グループ7
  • 3.0V LVTTL (16mA)
  • 3.0V LVCMOS (16mA)
2 すべてのデバイスパッケージにおいて、バンク8のGPIOピンの数が許可される割合を超えると、ソフトウェアは警告メッセージを表示します。