AN 114:インテル® プログラマブル・デバイス・パッケージのボード・デザイン・ガイドライン

ID 683481
日付 10/09/2018
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ドキュメント目次

1.3.2. ビア・キャプチャ・パッドのレイアウトと寸法

ビア・キャプチャ・パッドのサイズとレイアウトは、エスケープ・ルーティングに使用できるスペースの大きさに影響を与えます。通常、レイアウトはキャプチャパッドを介して次の2つの方法で行います。

  • 表面ランドパッドの水平線上に配置
  • 表面ランドパッドの対角線上に配置

ビア・キャプチャ・パッドの配置を表面ランドパッドに対して対角線上にするか、または水平線上にするかは、次の点を基準に判断します。

  • ビア・キャプチャ・パッドの直径
  • ストリンガーの長さ
  • ビア・キャプチャ・パッドと表面ランドパッド間の間隔

図 9および表 5 を使用し、1.00 mmピッチBGAパッケージのレイアウトのガイドをNSMDランドパッドを使用して行います。

図 9. 1.00 mmフリップチップBGA NSMDランドパッド用のビア・キャプチャ・パッドの配置これは インテル® Stratix® 10デバイスには適用されません。

お使いのPCBのデザイン・ガイドラインが次の表のどの計算式にも準拠していない場合は、 Intel® Premier Supportにお問い合わせください。

表 5.  1.00 mmフリップチップBGA NSMDランドパッド用ビアのレイアウトに関する計算式これは インテル® Stratix® 10デバイスには適用されません。
レイアウト 計算式
水平線上に配置 a + c + d <= 0.53 mm
対角線上に配置 a + c + d <= 0.94 mm

表 5 で示す通り、より大きいサイズのビア・キャプチャ・パッドの配置は、表面ランドパッドに対して水平線上ではなく対角線上に行います。

図 10および表 6 を使用して、0.80 mmピッチU BGAパッケージのレイアウトのガイドをNSMDランドパッドを使用して行います。

図 10. 0.80 mm UBGA (BT基板) NSMDランドパッド用ビア・キャプチャ・パッドの配置

お使いのPCBのデザイン・ガイドラインが次の表のいずれの計算式にも準拠していない場合は、mySupportにお問い合わせください。

表 6.  0.80 mm UBGA (BT基板) NSMDランドパッド用ビアのレイアウトに関する計算式
レイアウト 計算式
水平線上に配置 a + c + d <= 0.46 mm
対角線上に配置 a + c + d <= 0.68 mm

表 6 で示す通り、より大きいサイズのビア・キャプチャ・パッドの配置は、表面ランドパッドに対して水平線上ではなく対角線上に行います。

図 11. 0.5 mmのMBGAランドパッド用ビア・キャプチャ・パッドの配置

0.5 mmピッチの場合、インテルでは、パッド内の0.10 mmビアドリルのマイクロビア技術を使用し、内側の層にトレースを配線することをお勧めします。

図 12. 0.4 mm VBGA (別名WLCSP) ランドパッド用ビア・キャプチャ・パッドの配置

0.4 mmピッチの場合、インテルでは、パッド内の0.10 mmビアドリルのマイクロビア技術を使用し、内側の層にトレースを配線することをお勧めします。

ビア・キャプチャ・パッドのサイズもまた、PCB上で配線できるトレース数に影響します。図 13 で示すのは、標準およびプレミアムタイプのビア・キャプチャ・パッドのレイアウト例です。標準レイアウトで示しているのは、ビア・キャプチャ・パッドのサイズが0.660 mm、ビアのサイズが0.254 mm、そして内部スペースとトレースが0.102 mmです。このレイアウトでは、ビア間に配線できるトレースは1つだけです。さらにトレースが必要な場合は、ビア・キャプチャ・パッドのサイズまたはスペースとトレースのサイズを小さくしてください。

プレミアムタイプのレイアウトで示しているのは、ビア・キャプチャ・パッドのサイズが0.508 mm、ビアのサイズが0.203 mm、そして内部スペースとトレースが0.076 mmです。このレイアウトでは、十分なスペースを確保して、ビア間に2つのトレースを配置しています。

図 13. 1.00 mmフリップチップBGA用標準およびプレミアムタイプのビア・キャプチャ・パッドのサイズこれは インテル® Stratix® 10デバイスには適用されません。

次の表に示すのは、1.00 mmフリップチップBGA用標準およびプレミアムタイプのレイアウトであり、ほとんどのPCBベンダーで使用されています。

表 7.  1.00 mmフリップチップBGAのPCBベンダーの仕様これは インテル® Stratix® 10デバイスには適用されません。
仕様 標準 (mm) プレミアム (mm) 基板厚 > 1.5 mm プレミアム (mm) 基板厚 > 1.5 mm
トレースおよびスペース幅 0.1/0.1 0.076/0.076 0.076/0.076
ドリル穴径 0.305 0.254 0.150
仕上げ後のビア直径 0.254 0.203 0.100
ビア・キャプチャ・パッド 0.660 0.508 0.275
アスペクト比 7:1 10:1 10:1

図 14 で示すのは、標準およびプレミアムタイプのビア・キャプチャ・パッドのレイアウト例です。標準レイアウトで示しているのは、ビア・キャプチャ・パッドのサイズが0.495 mm、ビアのサイズが0.254 mm、そして内部スペースとトレースが0.102 mmです。このレイアウトでは、ビア間に配線できるトレースは1つだけです。さらにトレースが必要な場合は、ビア・キャプチャ・パッドのサイズまたはスペースおよびトレースのサイズを小さくしてください。

プレミアムタイプのレイアウトで示しているのは、ビア・キャプチャ・パッドのサイズが0.419 mm、ビアのサイズが0.165 mm、そして内部スペースおよびトレースが0.076 mmです。このレイアウトでは、十分なスペースを確保して、ビア間に2つのトレースを配置しています。

図 14. 0.80 mm UBGA (BT基板) 用標準およびプレミアムタイプのビア・キャプチャ・パッドのサイズ

次の表に示すのは、0.80 mm UBGA用標準およびプレミアムタイプのレイアウト仕様であり、ほとんどのPCBベンダーで使用されています。

表 8.  0.80 mm UBGA (BT基板) のPCBベンダーの仕様
仕様 標準 (mm) プレミアム (mm) 基板厚 > 1.5 mm プレミアム (mm) 基板厚 <= 1.5 mm
トレースおよびスペース幅 0.1/0.1 0.076/0.076 0.076/0.076
ドリル穴径 0.381 0.330 0.254
仕上げ後のビア直径 0.254 0.165 0.127
ビア・キャプチャ・パッド 0.495 0.419 0.381
アスペクト比 8:1 25:1 12:1

図 15 で示すのは、ビア・キャプチャ・パッドの標準レイアウト例です。標準レイアウトでは、ビア・キャプチャ・パッドのサイズが0.25 mm、ビアサイズが0.10 mm、そして内部スペースおよびトレースが0.068 mmです。

図 15. 0.50 mm MBGA用標準ビア・キャプチャ・パッドのサイズ

次の表に示すのは、0.50 mm MBGAの標準およびプレミアムタイプのレイアウトであり、ほとんどのPCBベンダーで使用されています。

表 9.  0.50 mm MBGA (BT基板) のPCBベンダーの仕様
仕様 標準 (mm)
トレースおよびスペース幅 0.086
仕上げ後のビア直径 0.10
ビア・キャプチャ・パッド 0.25

図 16 で示すのは、代表的なビア・キャプチャ・パッドのレイアウト例です。標準レイアウトでは、ビア・キャプチャ・パッドのサイズが0.25 mm、ビアのサイズが0.10 mmです。0.40 mmピッチの場合、コンポーネント層にトレースを配線する十分なスペースがありません。理由は、最小トレース幅が0.075 mm、トレースとパッド間の最小ギャップが0.086 mmであるためです。

図 16. 0.40 mm VBGA (別名WLCSP) 用標準ビア・キャプチャ・パッドのサイズ

ドリルのサイズ、ビアのサイズ、スペースおよびトレースのサイズ、またはビア・キャプチャ・パッドのサイズに関する詳細は、各PCBベンダーに直接お問い合わせください。