インテル® Quartus® Primeプロ・エディション ユーザーガイド: PCBデザインツール

ID 683768
日付 11/04/2020
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ドキュメント目次

2.2. Fitterレポートのデバイスピンアウト情報の確認

デザインのコンパイル後、デバイスピンアウトの詳細を確認するには、FitterレポートのResourceセクションのレポートを使用することができます。

Input Pins, Output Pins, and Bidirectional Pinsレポートはデザイン内のすべてのユーザーI/Oピンおよび各I/Oピンに対してイネーブルされた機能を特定します。例えば、Fitterレポートのこれらのセクションでは、ウィーク内部プルアップ、PCIクランプダイオード、オンチップ終端 (OCT) のピンの割り当ての使用方法を確認することができます。Input Pins, Output Pins, and Bidirectional Pinsレポートで報告されるピンの割り当てを確認することで、使用するPCBに外部コンポーネントが必要であるかどうかを判断することができます。

これらのレポートはまた、ユーザーがピンの割り当てを作成したのか、あるいはFitterが自動でピンを配置したのかについても識別します。Fitterがユーザーによるピンの割り当てを変更した場合、Fitterによって作成されたピンの位置は後のコンパイルで変更される場合があるため、これらの変更はユーザー割り当てにする必要があります。

図 18. Resource Sectionレポート Ctrl+RCompilation Reportタブを開きます。Fitterの下のPlan Stageフォルダーで、Input Pinsレポートを開きます。次の画面は、OCT外部キャリブレーションの抵抗接続 (RUP/RDN) に対してFitterが選択したピン、およびInput Pinsレポートの関連する終端ブロックの名称を表示しています。これらのタイプの割り当ては、ユーザー割り当てにする必要があります。


I/O Bank Usageレポートは、I/O割り当てに基づいたデザインのVCCIOおよびVREF要件の概要を提供します。このレポート内の要件が、PCB回路図の設定と一致することを確認します。すべての未使用I/Oバンク、未定義のI/O規格を持つI/Oピンが存在するすべてのバンクは、Device and Pin OptionsダイアログボックスのVoltage画面で定義された電圧にVCCIO電圧をデフォルトで設定します。

All Package Pinsレポートには、未使用ピン、専用ピン、電源/グランドピンなどのデバイス上のすべてのピンがリストされます。このレポートを使用すれば、PCB回路図内の各ピンの位置、名称、使用目的、方向、I/O規格、電圧などのピンの特徴を確認することができます。マイグレーション・デバイスを選択した場合は特に、未使用の専用入力、およびI/Oピンと電源ピンを接続する推奨電圧を確認する必要があります。All Package Pinsレポートを使用して、レポートされた電圧にすべてのデバイス電圧レールを接続したことを確認します。

一般的にレポートされるエラーには、正しくない電圧を特定のバンクのプレドライバー電源 (VCCPD) ピンへ接続する、あるいはクロック入力ピンをフローティング状態のままにしておく、などがあります。グランドに接続する必要がある未使用の入力ピンは、All Package PinsレポートのPin Name/UsageカラムでGND+と指定されています。

All Package Pinsレポートを使用すれば、トランシーバー固有のピン接続の確認および、それらがPCB回路図に一致することを検証することも可能です。未使用のトランシーバー・ピンには、Fitterレポートのピン指定に基づいて、次の要件があります。

  • GXB_GND - 未使用のGXBレシーバーまたは専用リファレンス・クロック・ピンです。このピンは、10kΩの抵抗を介してGXB_GNDに接続する必要があります。
  • GXB_NC - 未使用のGXBトランスミッターまたは専用クロック出力ピンです。このピンは切断する必要があります。

一部のトランシーバー電源レールには、ALTGXパラメーター・エディター用に作成した設定に依存するVCCA_L/RやVCCH_L/Rなどの二重電圧機能があります。これらのユーザー定義の設定はデフォルト設定を上書きするため、All Package Pinsレポートを使用して、PCB回路図のデバイスシンボル上のこれらの電源ピンがトランシーバーが必要とする電圧に接続されていることを確認する必要があります。接続が正しくないと、トランシーバーが期待どおりに機能しなくなる可能性があります。

デザインにメモリー・インターフェイスが含まれている場合、DQS Summaryレポートに各DQピングループの概要が表示されます。このレポートを使用すると、正しいDQ/DQSピンがグループ化されていることをすばやく確認できます。

最後に、Fitter Device Optionsレポートは、Device and Pin Optionsダイアログボックスで作成された設定の一部を要約します。これらの設定がPCB回路図と一致することを確認します。